2021年 86冊目『使える弁証法』
9月の中尾塾の課題図書です。
講師であるグローバルなVCの日本トップからの推薦です。
この本の副題は「ヘーゲルが分かればIT社会の未来が分かる」
だからVCのトップが進めるんですよね。
私はこの本の後に出た、未来を予見する5つの方法は読んだことがあるのですがやはり田坂さんの本は学びが多いですね。
どうすれば未来が見えるのか?
×調査、分析≒木を見る
〇哲学的思索≒森を見る→弁証法
→+洞察力、予見力、対話力
弁証法→日々の仕事に役立つ≒実践的
→1つの法則
螺旋的発展の法則←最も役立つ
→進歩・発展と復活・復古が同時
例:ネット革命
→例①オークション、逆オークション:市場(しじょう)
↑市場(いちば)競りや指値←消えたのは合理化
※非合理なBMは消える
+ネット革命→螺旋的階段を一回り上がる
→例②ギャザリング(〇人集まると〇割引)
↑生活協同組合
+流通革命(宅配便)→螺旋的階段を一回り上がる
何が1段上ったのか、何が進歩・発展したのか(を考えるのが重要)
進歩をさせるのはいつの時代もテクノロジー(未来を予見する5つの法則)
未来進化と原点回帰は同時に起こる
→懐かしいものが便利になって復活してくるということ
社会、市場、企業が進化するとき
→便利になった懐かしいものとして復活
※古いものはなくなるのではなく、共存し、すみ分ける
深化の本質は多様化→ますます豊かな世界になる
→市場における商品の変化→多様化。共存、すみ分ける
例 資源リサイクル
→誰が必要としているのか見つけるのが困難
→ネットオークション+宅配便
例 リナックス
→皆がボランティアで知識を集めた。←ネット革命が起こした
なぜ我々はその変化に気づくのか
→人生の長さに比して、世の中の変化が速くなった
→何が懐かしいのか。何が便利になったのか考えると本質が分かり、未来が見える
消えたものは必ず復活
合理化と効率化で消える
新技術で復活
例 電話→電子メール→ボイスメール
消えたものには意味がある
例 個人商店→コンビニ→地域要素を入れて個性化
合理化を実現するための均一化
→合理化の極点で反転
→均一化から個性化の回帰
復活では価値が付加
例 コンビニはPOSデータ分析、ナレッジマネジメント
注意:新しいものを古いメガネで見てはいけない
例 ECを通販や自動販売機と見ると失敗
温かみや心配りを付加
現在の動きは必ず反転する
動きとしての反転の視点
トレンドのリバウンド=否定の否定による発展
例 オンライントレーディング
対面で情報提供→価格競争→品質競争という反転
例 知識社会
形式知→知識の無価値化→暗黙知の価値
否定の否定は振り子のように動く
→これを知ると大局観が持ている
東洋思想もしかり、世の中は弁証法の理に満ちている
主戦場はどこか
→戦略思考への応用
例 中間業者
企業目線から顧客目線のアマゾン
先回り戦略
次の次なる主戦場を読む必要がある
例 ミドルマン→ニューミドルマン→コンシェルジュ
主戦場はいつ移るのか?
→予測不可能
量から質への転化による発展の法則
→量が増加し一定の水準を超えると質の変化が起こる
主戦場の以降をいかに早めるか
→移行を加速 価格、ユーザー数(自己加速性)
→一定水準を超えたかは、キーワードが忘れられたか
対立物は似ていく
→対立物の相互浸透による発展の法則
世の中の矛盾にこそ意味がある
→アウフヘーベン(止揚)が発展の原動力になる
→マネジメントに使うには、振り子を振り続け、全体バランスを取る
→割り切りは魂の弱さ
→矛盾と対峙し、格闘し続けること=器の大きな人物
螺旋的発展
西洋:機械的世界観
:最先端科学技術
:資本主義
:規律、階層、管理
:討論、ディベート
東洋:生命的世界観
:深い精神性
:複雑系
:生命的システム(エコシステム)
:創発、平等、自由
:対話、ディスカッション
日本の使命は、両者を正反合すること
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