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私の父は毎晩必ず大鼾を掻いて寝ている。

中学生の頃は父と同じ部屋で寝ていたから毎晩その鼾に苦しめられた

父は寝つきが良いものだから私よりも早く眠ってしまい、気が付けばゴーッという音を立てて私の眠りを妨げるのである。

そのまま鼾を掻き続けてくれるのならまだいいが、しばらくするとピタリと鼾が止まる

そこで私の緊張も一気にほぐれやっと寝れると目をつむりウトウトしだすと、質の悪いことにまたゴーッとなり始める

どうやら鼾にはサイクルがあるようで、轟音を立てたかと思えば何も聞こえない静寂が訪れ、しばらくするとまた轟音を立てる

最初のうちはこの静寂の間に眠ってしまおうと考え必死で眠ろうとするのだが、早く寝ないとまたあの轟音が聞こえてくると思うと余計に寝付けないのである。

そうなるともうお手上げで、どう足掻こうが眠れないのだ

もう寝ることをあきらめ読書を始めるが、轟音は読書さえもさせてくれない

鼾のサイクルが気になって気になって仕方ないのである。

ようやく眠れるのは鼾との格闘に疲れ果てた数時間後という始末

それに耐えかねて部屋を移動したのは当然だが、移動したのが父ではなく、私であることは今でも不満に思っている。

しかし最近、私の鼾も年々ひどくなっているような気がしてならない

そう思ったのは朝起きると必ず喉に痛みがあるからで、その痛みの原因が鼾以外に考えられないからだ

さすがに父のように轟音とまではいっていないことを願うが、それに近いものがあるのではないかと心配しているのである。

たまに自分の鼾で深夜に目覚めることがあるぐらいだ

どうにか鼾を掻かずに寝れる睡眠方法はないものかと模索しているが、今だその方法は見つかっていない

もうどうしようもないのだろうか。





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