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【なぜフォーム項目に触れてくれない?】100回以上ABテストをして見えてきたフォームの課題と改善方法

皆さんこんにちは。ギャプライズの中野(@nakanoyuta1111)と申します。

今まで30サイト以上、1,500回以上のABテストを実施してきました。
そのうち、100回以上はフォームでABテストを実施しています。

その中でよく課題に上がる課題と改善方法をまとめてみましたので、フォーム改善する際の参考にしていただければ幸いです。

まだ一度もフォーム改善したことがないという方は、下記サイトなどにやるべき内容が書いていますので、そちらを先に確認することをオススメします。
https://martechlab.gaprise.jp/archives/lpolab/efo-1250/
https://ferret-plus.com/511
https://liskul.com/wm_formcv16x18-3786

では、さっそく行ってみましょう!

1. なぜフォームを改善が重要なのか?

CVRを改善したいと思った時は、基本的にフォームの改善はマストだと思っています。
なぜならCVまで近い場所だから。
「買おうと思っているユーザーを次へ進めさせる」のと「元々買う気のない人(見込みが低い人)」をどちらの獲得を増やす方が効率的かという前者になるからです。

分かりやすく言えば、リアルな店舗で商品をもって、レジまで並んでくれたお客様が離れてしまう理由を改善してあげた方が獲得効率が良いためです。

2. フォームで改善ポイントを見つけるための考え方

フォームに来たユーザーを大きく3つに分類して施策を考えることが重要です。

1. フォーム項目に触れずに離脱したユーザー
2. フォーム項目に触れてから離脱したユーザー
3. フォーム項目を入力したが、エラーで離脱してしまったユーザー

フォームの分析ツールやGAの設定(http://murak.net/post/analytics/641)でこれらの各数値を出すことができるので、まずはどこに一番課題があるのかを知ることが改善の第一歩になります。

これらを把握することで、どこにボトルネックがあるかが分かり、インパクトが高い施策を優先的に実施することが出来ます。

3.なぜフォームに触れてくれないのか?どう解決すれば良いのか?

今回、上記で説明した内容にすべて触れると長くなるため、今回の記事では、「1.フォーム項目に触れずに離脱したユーザー」についてお話したいと思います。

フォーム項目に触れてくれない原因と考えられる要因について事例を交えて、3つまとめました。

・課題①:入力項目が多すぎる
当たり前かと思いますが、入力項目数が多いフォームは、入力項目数が少ないフォームに比べ、フォームの突破率が低いことが多いです。

過去テストしてきた中で、項目を削除するというテストが、一番成功確立が高く、改善幅も大きい結果を得れることが多いです。

ユーザーがフォーム訪問時にする行動として、まずは下までスクロールして「どのぐらいの項目数があるのか」「どんな項目があるのか」をザッと見てから入力するかしないかを判断するユーザーが存在します。(感覚的には半数以上)

モチベーションがかなり高い状態でないと、フォーム項目の多さを見て、一気にモチベーションが下がり、後で申し込みしようかなと思ったりして離脱するユーザーが多くいると思います。

他の部署との関係があって項目を消せないとか、調整に時間がかかるとからと言って後回しにしちだが、ちょこちょこABテストをしているより、効率的にCVR改善できると思います。
BtoBサイトの過去事例で「国籍」「部署名」は削除した結果、フォームCVRが60%も改善した事例もあります。

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一度、削れる項目が本当にないのかを見直してみることをオススメします。


どうしても項目が削れないという方は、一画面で見える項目を少なくするを試してください。(下記サイトのようなイメージ)

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ただ、ハマるサービスとハマらないサービスがあるので、ABテストすることをオススメします。

今まで実施した中で効果が出やすいと感じたサービスは、
・CVのハードルが低い(単価が安い、無料で利用できるなど)サービス
ハードルが低いので、深く考えずにフォームに来ていることが多く、フォームも最初のハードル(項目に触れさせる)を突破してしまえば、そのあとも深く考えることなく、次へ進んでくれるユーザーが多いため。

・若い女性向け(女性の利用者が高い)サービス
女性は感覚(直感)的に物事を判断する方が多いので、フォームに来た時に項目が少なく見えた方が次へ進んでくれる確率が高いため。

課題2:入力をためらう項目が存在している
先ほどお話した通り、下までスクロールして、どんな項目があるかチェックするユーザーが一定層います。
その中で、「この項目は答えにくい」「この項目はそもそも答えなれない」という2パターンが存在しますので、例を交えてお話します。

・「この項目は答えにくい」の例
転職サイトの事例でお話しすると「現在の年収」をフォームで聞かれる場合がある。

ユーザーからしたら、
・転職先に影響するのではないか?
・どのぐらい細かく答えるべきか?
・手取り額しか把握していない
などといった形で迷ってしまう人もいて、今分からないから今度登録しようと気持ちにさせている場合がある。

上記の例の場合は、削除してしまうのか、補足で文言を入れたりすることで解決できるかと思います。

・「この項目はそもそも答えなれない」の例
例えば、申し込みしようとした際にフォームで店舗を選ぶ必要があるサービスがある。

こちら側の立場としては、サイト内に店舗情報を載せているので、それを見た上で、フォームに来ているので、フォームには店舗情報は不要だと思っている人もいると思いますが、実際にはフォームに来る前に色々情報を見てから、フォームに遷移しているユーザーばかりではありません。

そこで、フォームに来た際に場所を選択してくれと言われても、情報を持ってないため、店舗を選択できず、離脱してしまうケースがあります。

実際に、上記のようにフォームに店舗情報がなかったので、店舗場所がわかるようにページ内リンク(モーダルで店舗場所が出る)ようにしたら、CVRが130%ほど改善した事例もあります。

「この項目は答えにくい」「この項目はそもそも答えなれない」切り分けた上で、ユーザーが入力をためらう項目が存在しないか見直しすることをオススメします
※よく離脱する項目を把握している方は、上記のようなことが起きていることがあるので、しっかり見直した方が良いです。


3.モチベーションが上がりきっていない

ユーザーの中ではモチベーションが上がりきってない状態(確実に申し込みしようと思っていない状態)でフォームまでたどり着いてしまうユーザーがいます。

特に比較検討要素が多いサービスはこのパターンが多かったりします。

分かりやすい例でいうと「ホテルの予約サイト」などが上記当たります。
まず、いろんなホテル予約サイトが存在するので、適当にサイトを選び、このホテルでいいやと決めて、フォームに遷移するが、実際に予約直前になると本当にこのホテルでいいのか、もっと良いホテルあるじゃないかと迷い出し、他サイトに行ってしまうケースがあります。

そこで、ユーザーに離脱させないために一押しするようなコンテンツを打ち出すことが効果的です。
例えば、ブッキングドットコムのサイトではキャンセル料と出てきたり、口コミ評価を出したり、不安払拭するコンテンツがある。

ブッキング

このようにユーザーが気にしている不安を払拭したり、焦らせたりすることで、ユーザーの背中を押し、申し込む理由付けをしてあげることが大事になります。

予約サイトではこういった訴求は効果的だが、予約サイト以外でも一押しするコンテンツを用意することでフォーム項目に触れてくれる人を増やすことが可能です。

例えば、
・資料請求フォームの場合、資料の一部をチラ見せさせるとか、資料の詳細な内容を記載する
・会員登録フォームの場合、登録することのメリットを記載する
などをすることで、CVしようとモチベーションを上げることも出来ます。


ぜひ、ユーザーに一押しできるようなコンテンツがないか考えてみることをオススメします。


4. まとめ

上記でお伝えしたことを簡単にまとめると、下記になります。
・入力項目量が本当に適切か、削れる項目が本当にないのかを見直す
・項目の中でユーザーが答えにくい(答えられない)質問がないのか?を見直す
・フォームに来たユーザーに一押しするために何か出せるものはないか?を考えてみる

まずはフォームを一通り見直してみて、改善ポイントを探してみてください。
出来れば、普段フォームを見ない人に意見をもらうと、どこが課題かも見えてくることも良くあります。

冒頭でもお伝えしましたが、フォームの通過率が1%でも上がるだけで、売り上げのインパクトは大きいです。

またフォームに来ているユーザーは慎重になっていることが多いので、小さな改善でも、数字は大きく変わるので、気になった箇所はABテストをしてみるのをオススメします。


以上、少しでも誰かの役に立つと嬉しいです。

最後まで閲覧頂きありがとうございました。

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