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食べる【旨辛】鮭ラー油 リネーミングしてみた

こんにちは、さかな一代の中乃一です。

豊洲市場では年末の風物詩的「干し数の子」のセリがありました。1年に1回しか行われない、とっても貴重なセリなんです。産地の荷主が手塩にかけた干し数の子、「特」がいくつも並ぶ最上級の上物を、塩干物の入札セリで落とします。参加する、仲卸、買参人は、その年の1番札を競って真剣でした。

年末の風物詩「流行語大賞」

さて、みなさんにとっての年末の風物詩と言えば、現代用語の基礎知識選「2021ユーキャン新語・流行語大賞」という人もいるのではないでしょうか。ノミネートが発表されてしばらくたちました、大賞の発表もまもなくです。こんな1年だったなと振り返ると、ブームとともに定着したもの、定着しそうなもの、いろいろあって面白いですね。今年の大賞はなんでしょうか?楽しみですね!

候補をさらっと見ながら、世の中の流行とはなんと移り変わりの早いものか、となんだか複雑な気持ちになってしまいます。ブームが去ると同時に忘れ去られるものと、市民権を獲得して、ぼくたちの日常に定着していったもの、さて、その差はどこにあるんでしょうね。

「食べるラー油」

そんな流行りものから定着したものの1つに、「食べるラー油」があります。様々な進化を遂げて、今もなお新商品が発売され続け、人気の食材ジャンルになっているところを見ると、たいしたもんだと思います。

改めて食べるラー油、認知の始まりを調べてみると、桃屋さんの「辛そうで辛くない少し辛いラー油」が爆発的に売れたことに起因している説が有力ですね。以来、万能調味料や、おかずとしてすっかり定着しています。

バリエーションは実に豊富。辛さの違いや、「しびれ」など辛さの種類の違いはさまざまですし、「食べる」ことが前提ですので、メインになる食材の好みで様々な種類が発売されています。ラーメン屋さんオリジナルの食べるラー油とか、お店で使うものを販売にまわしたり、加工業者さんのこだわりが色濃く出たものも多くて、いろいろ試したくなってしまう。食材産地オリジナルのご当地食べるラー油なんかもあって、ついつい買ってしまいます。お土産品や、ふるさと納税の返礼品なんかとしても、食べるラー油は人気ですね!

瓶詰めで保存が効くので、いくらあっても困らないですが、一旦開封してしまうと、唐辛子系の辛さや、食材の風味が変化しやすいので、なるべく早く食べきった方がいいでしょう。開封した後の保存の目安は1か月程度ですので、大容量のものを買われる場合はご注意ください。

食べる【旨辛】鮭ラー油

さて本題の、【旨辛】鮭ラー油。この食べるラー油を一言で表現すると、「優等生・食べるラー油」。あまり辛すぎず、それでいてしっかり紅鮭の旨味が感じられます。素材で選ぶ食べるラー油としては、とってもバランスが良い

鮭ラー油積み

「鮭ラー油」自体は、地味に人気が出てきたジャンルです。「ラー油鮭ン」(らーゆじゃけん)、この広島弁のダジャレが効いたネーミングセンス、ぼくは嫌いじゃないです。こちらは、鮭フレークの辛いバージョンという表現を良く聞きます。ごろごろとした鮭の身と、豆板醤を使った辛さにエッジ感があって、鮭ラー油のパイオニア的存在です。ぼくが今年買った中では、一番のヒットでした。ただ、辛すぎず幅広い世代でウケる、というふれこみだけど、子供にはちょっと難しいかな。でも、みんな大好き鮭。食べるラー油って方法があったか!と衝撃を受けました、お魚好きには是非お勧めしたい一品です。

その点で言うと、【旨辛】鮭ラー油は、何かに合わせて食べるなら、本当に幅広い世代で食べて大丈夫な辛さだ。ごろっとした鮭フレーク感ではなく、「そぼろのような細かな紅鮭のフレーク」が特徴で、菜種油を多めに使って鮭の味を邪魔しないでいながら、ラー油としての味のまとまりを良くしている。菜種油は、日本では古くから使われている油で、悪玉コレステロールを減らす効果のあるオレイン酸が豊富に含まれていて食品として健康にも良い。味の特徴としては、紅鮭のしっとりとした質感、揚げガーリックフレークと、白ゴマが、食感とちゃんとした香ばしさを演出して、鮭の旨味とラー油の辛さが折り重なるように計算されている。鮭ラー油の後発としてマーケットの拡大を前提に、万人に旨いと言わせる味つけが考えられているのがお勧めです。

鮭ラー油皿盛り

乗せて食べる

定番はごはんのお供。ますは白いごはんに乗せて食べてみてほしい。食べる箸が止まらない、食べるラー油だからって汗をかいて食べるものじゃないことが良くわかる辛さ加減だ。個人的に乗せて食べる用途でもっとも合ったのは、「納豆に乗せて食べる」だ。これがまた、さらに白いごはんにかけると絶妙に合います!

変わり種では、パンピザがお勧め。以前、王様の塩辛を紹介した時に、お聞きした話で、塩辛とトーストが合うと聞いていたので、もしやと思い試してみた。パンに鮭ラー油を乗せて、チーズとマヨネーズを乗せ、お好みでピザで使う野菜をトッピングして焼いてみると、またこれが旨い!

いろんな料理に合わせると、辛さがすっとなじんで、とっても優等生!

1瓶90gとちょうどいい

まるで、ぼくの家での、食べるラー油の消費量を知っているかのような分量。珍味系の消費量は、100gを超えてくると少し持て余してしまう経験はありませんか。美味しく食べて欲しいから、90gという分量は、開封後に早めに食べきれる分量で考えられています。

あまりに優等生すぎる、ぼくは話題沸騰を感じます。ただ、「【旨辛】鮭ラー油」という商品名に特徴がない。話題沸騰のライバル、「ラー油鮭ン」はインパクト十分だ。改めて良く見ると、こいつも「旨辛」をうたっている。さかな一代の大人たちとしては、お客様にこの優等生具合を伝えるためにも、商品名にもう一ひねりが欲しかった。

「旨辛【本気を出すと恐い】鮭ラー油」と命名

この商品は、双日食料水産さんの、東日本大震災後の2012年に新設された、鮭フレークが主力の最新鋭設備工場、釜石工場(岩手県釜石市)で作られています。れっきとした国産商品です、どこまで優等生なんだか。。でも、食品の優等生の作った「優等生じゃけん!」とかって絶対怒られますね。。

「旨辛【優等生】鮭ラー油」という意見が優勢とみて、改めて商品を食べてみる。「酒の肴としてどうよ?」ということで、よくかき混ぜて、小鉢に取り分けて食べてみる。とどうだ、おおぉ? 紅鮭の旨味を味わった後の舌と喉に辛さがスッとのこる。

「辛いじゃないの、お前!」、ぼくが優等生、優等生とほめ殺しすぎたか、食べるラー油が本性を出してきたようです。

流行について、1つのムーブメントを作り出した「食べるラー油」。そんな系譜の中で進化し、新たな商品として生まれた「鮭ラー油」を紹介しましたが、いかがでしたか?

冒頭の豊洲市場での年末の風物詩「干し数の子」のセリ、年1回のこのセリがあると、市場の人間はこれから年末商戦!っていう気分になってきます。そんな大人たちの奮闘の記録、「noteさかな一代の大人たち」次回もお楽しみに!

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