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【越喜来プレミアムの挑戦】「鬼も喜んで来るまち」から届ける越喜来プレミアム。縁起のいいおつまみとして最高である理由

中野えびす丸船長の中野圭です。

前回のnoteで発表した中野えびす丸として初のプレミアム加工品「越喜来プレミアム」についての第2弾。

前回のnoteはこちら。

地元の大船渡市越喜来でとれた産品で、大人向けでお酒にばっちり合うプレミアムおつまみです。酒が好きなおれが考えるガチおつまみ。

今回は具体的に発売する第一弾のホヤの加工品について紹介したいと思います。
今回もインタビュー形式で「越喜来プレミアムってどんな風につくってるの?」について語っていきたいと思います。

太字部分はインタビュアーのイイジマケンジさんことけんじです。

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50回以上トライアンドエラーして、やっと見つかった最高の加工方法

ーー後半戦ということで。ここから具体的に今年の12月から発売する「越喜来プレミアム」の中身について語っていきましょうか。前置きだけで実質30分以上話してるからね。笑
第1弾が「なぜホヤ?」という話だったんだけど、具体的な開発工程について話していきましょう。

今まですでに販売されている、他の有名なホヤの燻製商品と何が違うかについて話したいんだけど、自分はそのホヤの燻製品が「ホヤ感」があまりにも強くて食べられなかったんですよ。

だから、自分がつくっているのは、その真逆で。ホヤのにおい、臭みを完全に取り除き、塩気と甘みを強調して残す。それが品質的にこれまでのホヤ加工品とは差別化になると思っています。

ーーそもそも、地域によって獲れるホヤによって味は変わってくるもの?

うーん。正直、そんな差がないと思います。多少あるけど、一般の方が食べ分けられる程ではないかと。

ーーだから、加工で差をつけようとしている、と。越喜来プレミアムのホヤ加工はどういったところで差別化しようと思っているポイントを一言でいうと?

ホヤの「レア感」ですね。
今回も保存など考慮して加工方法を燻製(スモーク)にしているんだけど、工夫しているのは”レアスモーク”にしていること。スモークする温度や時間をトライアンドエラーしてやっと最高の加工状態が見つかりました。

ーーレアスモークとスモークでなにがちがうの?

これまで販売されているホヤの燻製品は、わかりやすくいうとビーフジャーキーのようなものが多い印象。

長期保存をきかせようとしたり、常温で流通させようとすると、どうしても一度カラカラに乾燥させるまでスモークすることが必要になってきます。ホヤは水分量もめちゃ多いし。
ただそれをやるとホヤの美味しいところまでなくなってしまいもったいない。

さらに、ホヤ嫌いがもっとも嫌う”独特な臭み”みたいな部分が残ってしまう。
なので今回は、企業秘密にするくらい絶妙なパラメータ設定の燻製方法でホヤをレアスモーク状態にする。そうすると、独特の臭みは消え、旨味だけが残る。ホヤを水揚げして船の上で食べるいちばん新鮮な状態の旨味を時間が経っても味わえるようにできたんです。

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ただ、水気が残ってしまうので、冷蔵での流通、賞味期限が1ヶ月ということになり、カラカラに燻製させたものよりもデリケートにはなってしまっています。ただその分、味は美味いことは保証する。

ーーその企業秘密の方法がわかるまでどのくらい工数かかったの?

とりあえず50回以上はトライアンドエラーをしたんじゃないかな。

ーー細かなところまで言わなくていいけど、パラメータで設定変更するところってどういうところ?

ざっくりいうと、燻製する「温度」と「時間」とスモークチップの「品種」。
スモークチップは燻製に薫りをつけるアイテムとして重要なんです。今回「クロモジ」という品種をつかっています。

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地域産業に貢献する素材をつかう

ーークロモジにしたのは、なぜ?

今回、越喜来プレミアムはコンセプトを「できるかぎり地元の素材・産業を活かして開発・販売する」としています。実は、クロモジは越喜来を含む大船渡エリアにもたくさん育っています。

「いかに地元のものをつかうか」という想いがもともとあって。当然、桜チップ(燻製といったら桜チップがスダンダート)など他の品種も試したんだけど、そのへんのホームセンターとかAmazonで桜チップ買うより地元のものでつくって地元に貢献できればと考えていた。
ちょうど大船渡にクロモジを販売しているKUROMOJIYAさんという企業の方もいらっしゃったので、そこから仕入れたチップを使うことで地域産業にも還元できるようになっています。

KUROMOJIYAのWebサイトはこちら!https://www.kuromojiya.info/

KUROMOJIYA
「五葉山」の自然の恵み
奥州伊達藩から重要拠点として保護された山
五仏を祀られた霊峰として崇められた山にクロモジという宝が眠っていました
高級楊枝にも使われるその宝には、ストレス緩和や心身のバランス調整作用があり深いリラックス効果で安眠への誘います
深い森の中で解き放たれたような感覚を堪能してください

けどそれよりも大事なのは美味いかどうか。どれだけ地域貢献できるストーリーがあっても、味というクオリティで勝利していることが大前提で。で、まじでクロモジの薫りがホヤのレアスモークととても合うんです。
今回はチップだけじゃなくて、クロモジの葉っぱを燻製する際に使っているんだけど、そうすることによってクロモジの薫りが引き立つことに気付いてしまったんです。

ーーなるほど…クロモジの葉っぱも入れるとは。チップだけじゃだめなのか。

一番のネックだったホヤの臭みは今回開発したレアスモーク製法で消える。
ただそれだけじゃ差別化できる強みが足りない。だらこそ、そこにチップだけじゃなくてクロモジの葉っぱをいれることによって、柑橘系の薫りがつくんです。

ーー海の幸なのに、柑橘系の薫りなのね。

そうそう。笑
でも、よく考えてみると、刺身をレモンで食べることもあるし、僕たち日本人は昔から海の幸と柑橘系のマリアージュに気付いているんだよね。今回も、その美味しさに近いですね。

ーーたしかに。話を聞いているだけで、美味しいですね、すでに。

海の幸の美味しさが引き立つ爽やかな味付けを実現できた、自慢の逸品です。

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最高のレシピを提案していきたい

ーー「越喜来プレミアム」の今後の商品展開もスモークで考えているの?

第2弾の商品としてホタテで試作品をつくっています。
だけど、それはスモークではなくて別の加工方法を考えていますね。

最終的には、越喜来プレミアムで5シリーズくらいのラインナップを出せたら良いなと思っていて。
それぞれの産品をつまみとして味わえる最高なレシピを提案していきたいなと。

第1弾のホヤはレアスモークにしているけど、ホタテはオイル漬けでいこうかなと思っています。まだ試作品段階だからわからんけど。

ーー色々な楽しみ方が出てきそうですね。ジャストアイデアだけど、越喜来プレミアムで様々な加工方法を開発することで、それが越喜来や崎浜の食のカルチャーとして地元の特産品を使った加工食品として地域全体で活用できるようになるね。

そうだね。地元を活かせる最適なレシピ・食べ方を提案していきたいですね。

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縁起のいい”越喜来”ブランドを、最高のおつまみとして味わってほしい

ーー越喜来プレミアムの第1弾のホヤについては、どんなシチュエーションで食べてもらいたいイメージですか?

名前のとおりプレミアム商品だから、まさに贅沢品です。日常生活のなかのちょっとした贅沢。たとえば、金曜日はプレモルの日って感じだけど、そんなかんじで週末に家で味わう「自分へのご褒美」として良いお酒を飲むアテとして食べてもらいたいですね。

できれば、「本物感」を味わってほしいですね。
発泡酒じゃなくてビールで味わってください、みたいな。
自分の一番好きなお酒に合わせてほしいです。

ーーどんな人に食べてもらいたい?

やっぱりお酒が好きな人かなあ。
たぶん最初は、越喜来に縁がある人が食べることになるかなと思っているんですよね。もともと、越喜来のことを知っている、とか。

越喜来に縁がない人にとっては、この商品が”縁・きっかけ”になってくれるとそれが一番の幸せです。
越喜来プレミアムを食べて、初めて「越喜来」という言葉を知り、実はそれが東北のある港町の地名だったということを知ってもらえばいいかな。

ーー越喜来、っていう言葉が素敵ですよね。初めてけい君から教えてもらったときも心に残るかんじでした。

喜びが来る、っていう。悪くないですよね。笑

諸説ありますが、越喜来は遠い昔は「鬼喜来」という漢字だったらしいです。
昔々、都から追われた鬼がこの地に来て身を潜めた。
『鬼が 喜んで 来た』→鬼喜来→越喜来
が越喜来の由来。

だから、今回も「食べると縁起がいい」っていうことにしましょうかね。笑
美味しいものを食べて邪念を食べつくす、みたいな。
週末お疲れ様という意味で、大変だったことも辛かったことも、食べてすっきりしよう、という。

越喜来を応援するために食べてもらおうというのも当然嬉しいけれど、
越喜来のことを知らない人にとっても、食べることによって越喜来を知るきっかけになればいいかな。

知らない人たちへのアプローチを考えないといけませんね。

ーー越喜来プレミアムならではの『越喜来ものがたり』をつくってもいいかもですね。

特に今年は世界全体がコロナ禍によって暗い気持ちになってしまった。今年一年、嫌だったこととか辛かったことを

越喜来プレミアムという縁起良い(しかも美味しい)ものを知り合いに送り合って、みんなで新しい一年を迎える準備ができればいいですね。

越喜来プレミアムは「暗い気持ちやつらかったことをえて、美味しいものを食べることで邪念を追い払い、びがる」というものがたりでいきますか。笑

ーー節分の鬼退治的な。笑

まあ、そんなかんじかもね。笑

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いかがでしたでしょうか。まだまだ話したいことが山ほどあるので、随時更新していきます。



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