見つかったって 届きはしない
おんがく.12
角を曲がる/平手友梨奈(欅坂46)
ソロ曲。てち(平手友梨奈)が最後に出たLIVE、アンコールはこの曲で幕を閉じた。満杯の東京ドームから一瞬にして歓声を引き出す、まさに圧倒的カリスマ。
まだCDデビューもしていない頃、デビュー当時の朗らかな笑顔は数年も経たず消えてしまった。鋭い眼力に目を奪われ、全身で表現される'抵抗'に呑み込まれる。てちのパフォーマンスは伝説になりました。
アンチも多いが、私は大好き。繊細で、傷だらけで、それでも顔を上げて笑ったり怒ったりしているてちが大好き。
まさか自分がアイドルのLIVE DVDを買うことになるとは思っていなかったが、観るたびに泣いてしまう。欅のてちを一度生でみたかった。
この曲は映画「響」の主題歌。映画の中の響より、てちのイメージに近い。
『みんなが期待するような人に絶対になれなくてごめんなさい』。本当にそう思う。絶対になれない、ならない。でも本当にごめんなさいと思う、いつも思っている。
だから、一人きりで角を曲がるのも悪くない。最後の最後まで抵抗し続ける、のだ。
ドラマ「六本木クラス」の平手友梨奈のセリフ『何度でもいい。残酷な人生よ、もう一度』、これも観るたびに泣いてしまう。本当にそう思う。これはつまりは、愛でしかないのだけれど。そんな夜がある。
きっとね。
2022.12.18