陽キャではないからこそ、あなたから指名されるコーチになれるんじゃないか
「ん~~?なんか私、周りとちょっと違うかもしれん・・」
ズレ感というか、疎外感というか。
そんな感覚を最初に持ったのはいつだったろうか。
アウェイだな?
私はキャリアコンサルタントの資格取得をきっかけに、いわゆる対人支援という業界に足を踏み入れた。私は今、コーチングセッションという”1on1の関わり”をお客さんに買ってもらう仕事をしている。
個人向けにサービスを展開するということは、個人に届くように私自身の存在を発信をしなければならない。
当時の私は、発信活動なんてこれっぽっちもしたことがなく、「とりあえずTwitterかなあ・・・」と、なんとなくアカウントをつくった。
個人向けに発信するとは、どうゆうことなのか。
新参者なのでまずは業界を知るために、キャリコンだけでなく、コーチやカウンセラーなど、”1on1の対話”を仕事にしている人たちをどんどんフォローしていった。
・・・しかし、2ヵ月くらいが経ち、ヘンな感覚に気づいたのだ。
「あれ、なんか、Twitterに居るとめちゃくちゃアウェイ感がある。」
居心地の悪さ。ズレ感。疎外感。
なんとも言えない、感情が日に日に増していった。
清純さ
対人支援業界にいる人たちは、みんなめっちゃくちゃに優しくて芯のある人たちばかりだ。
ツイートからは人徳や真面目を感じるし、人の役に立ちたいという想いを持つ人ばかりだし、何よりもポジティブな人が多い。
だけど、なんだかむずがゆい自分がそこにいた。
どうしてみんなこんなにポジティブで優しくて強くいられるのだろうか。なんでこんなに太陽のような言葉を他人に投げかけ続けることができるのだろうか。
どうしてそんなにまっすぐに、「キャリア」や「支援」という言葉に向き合えるのだろうか。
まぶしい人たちを見ればみるほど、自分の影を感じた。
この業界は、「毒っ気のなさ」がすごい。
「SNSなんてみんな良いことしか書かないから~!」というのは、ビジネスの世界も同じだ。
けれど、私は経験したことのない清純さをこの業界に感じた。キラキラ起業女子界隈とは全然毛色の違う、まっすぐで本物のキラキラがそこに存在しているのだ。
フォローした同業者は、みんな聖人のようだった。どうしてこんなにみんながみんな、前向きなパワーに満ち溢れているのか。どこからその陽(よう)のエネルギーを持ち出しているのか。いったいぜんたい分からない。
Twitterを眺めていると、私、もしかして不相応な業界に来ちゃったのかも。と思うようになった。
みんなみたいに綺麗になれない。みんなみたいに太陽になれない、と思った。
それでも、「関わり」を仕事にしていくことは、私の希望そのものだったから
それでも、個人向けの仕事での独立に諦めがつかなかった。
「心地良い人間関係をつくれる仕事」を、どうしてもつくりたかったからだ。
競争の激しかった会社員時代、私は対人関係にとても悩まされていた。傷つけられたこともあるし、私自身が他人を傷つけることもたくさんあったと思う。
毎日のように不幸なやりとりが横行していて、いよいよ私の心は限界を迎えてしまった。
会社員を辞めることを決意した時、自分が付き合う人は自分で決めていかなければと強く思った。そして、それを叶えられるのは少数の個人のお客さんと長くお付き合いをしていく仕事だなと思ったのだ。
コーチングという「関わり」を売る仕事は、私が叶えたい世界そのものだった。
発信を通じて、私自身の価値観や思考に共感・共鳴してくれた人とだけお付き合いをしていく。
合わない人とは人間関係を結ぶ必要がない。私にとっては、どんなリスクも吹き飛ばすくらいの理想的な仕事のつくり方だった。
じゃあ、私はどんな人と”合う”のだろう。
清純さを持ち合わせていない私は、どんな人と”合う”のだろう。
どうやったら、”合う”人に見つけてもらえるのだろう。
どうやってその人を勇気づけることができるのだろう。
どんな言葉でその人を口説きに行けるのだろう。
発信活動をしながら、考え続けた。
「そうか、もう、こんな自分のありのままを見せてしまったほうがいいのかもしれないな。」
そうやって、ドロッとした本音もカッコつかない部分も、すべてを隠さずに発信することを決意したのだった。
陽キャじゃないからこそ、あなたの気持ちを理解できるかもしれないな
もともと私は、そんなに明るくない。
周りを笑顔で照らすようなタイプではなく、どちらかというとちょっとじめっとしているというか、あまり社交的な人間ではないんだと思う。
もともとサブカルチャーが好きで、ヘンに斜に構えがちなのもその辺の影響が強い。
だけど、”だからこそ”、誰にも理解されなかったあなたの感情を理解できる気もしている。
理解されないことの孤独は、心音が早くなってしまうくらいに知っている。ポジティブを押し付けられることの嫌悪感も知っている。それでいて、一歩踏み出す勇気を喉奥から欲しているのも、痛いほど知っている。
クライアントさんが昔、言ってくれた言葉がある。
「嫌な気持ちをされたらすみません。
あすかさんをコーチとして選んだ理由は、あすかさんがキラキラしてなかったからなんです。」
これを聞いた私は、嫌な気持ちになるどころかどこかホッとしていた。「キラキラしてなさ」を、ちゃんと必要としてくれる人がいることが分かったからだ。
世の中には、元気なアイドルの笑顔に励まされる人もいるし、売れ線じゃないロックバンドの歌に励まされる人もいる。
私は結局、後者の存在に近い発信をしていきたいのかもしれない。
陽キャじゃないコーチだからこそ、あなたの気持ちを理解できるかもしれないな。
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中野あすか@二日酔いで午前中を潰すような、そんなコーチがいてもいいじゃない
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