島話21 島じゃ常識。えびカレー
島好きの人はすぐにピンと来たかもしれない。
「島じゃ常識」は海士町のさざえカレーの枕詞だが、僕が住む姫路市の離島家島ではえびカレーが常識。
島の家庭料理でカレーといえばえびカレーのことで、夏によく獲れるえびを使って出汁を出す。
えびのコクや甘みがカレーによく溶け出すから、少しスパイシーな味付けにするのが一般的。
ただし、公式なレシピはなく、各々の家庭によって作り方は全く異なっている。
最初の段階から異なっていて、生のえびを炒める派と茹でる派がある。
えびの殻をつけたまま調理するか取って調理するか。
殻だけを炒める人もいる。
もっと言うと、えびの種類は小太えびを使う人、しらさえびを使う人、どちらも使う人とまちまち。
ただし、共通するのはどれも本当に美味しい。
そして、この美味しさは儚いということも共通している。
普通のカレーは寝かせた方が美味しいが、えびカレーは1日寝かせると、えびの臭みがカレー全体に広がり、全く美味しくない。
作り置きができないため、観光客の口に入るのは滅多とない。
これまで食べることができた人はすごくラッキーである。
しかし、ぜひこの美味しさを広く知ってもらいたい!
ある程度の人数が揃えば予約が可能なため、来年の夏は「えびカレーの食べ比べツアー」を企画しようと考えている。
いえしまコンシェルジュ
http://ieshimacon.com
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