島話20 都会に来て思うこと

兵庫県姫路市の離島、家島に住む僕(いえしまコンシェルジュ)の日記。

今年二度目の東京出張で、満員電車に揺られながらこれを書いている。
揺れに身を任せて周りに迷惑をかけてはいけないと必死でつり革に掴まっているからもう全身に汗だく。
心が磨耗していくのがわかる。
目的地に着く頃には疲れ果てそうだ。
僕には、こんな生活はもうできないだろう。
都会では知らない人が多く、島では知っている人が多いから、“気の使い方”が違うんだろうなーとかなんとか物思いに耽っていたら、乗り換え地で降りそびれてしまった。
次の駅で降りて反対側のホームに向かう。
1分と待たず、電車が来た。
さっきまでは「到底こんな生活できない」と思っていたのに、ちゃっかり都会のメリットを享受している自分に可笑しくなる。

都会に来て思うことは「ここはお金があるほど楽しめる場所だ」ということ。
ストレスの原因になるものが多い分、それを発散させるものもまた多い。島ではストレスをためることが少ない分、発散する手段も多くはない。というイメージだ。
どちらが良いか悪いかではないし、また、人生の色んな場面においてその見え方は変わるだろう。
だからこそ、選ぶことが出来ればいいのにと思う。

昨今の働き方改革やワークライフバランスなどを見てて思うのは、結局は「自分で働く量を決定・調整できるかどうか」に尽きるのではないかということ。
島の漁師は到底、ワークライフバランスを考えていないだろう。
雨の日に漁に行くか、休むか、作業場で作業をするかは自分で決定する。
その日、その年、どれだけ働くかは自分で決めることであって、誰かに決められることではない。
みんながそうあって欲しいと願うが、なかなか現実は難しいことも理解できる。

というようなことを考えながら、今日飲んだ後の締めのラーメン屋を探している。
僕にとっては、都会はたまに来るぐらいがちょうどいい。

いえしまコンシェルジュ
http://ieshimacon.com

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