水谷千重子50周年記念公演『大江戸混戦物語 ニンジャーゾーン』〜前編・生きてこうぜっ!〜ー2023.06.06
シンクロニシティ体験
水谷千重子50周年記念公演を観に、明治座まで行ってきました。
今回で「3度め」の50周年記念公演だそうです。
※激しくネタバレなので、まだ観に行っていない方はお気をつけください※
誘ってくれたのは大学同期のKOMATSUさんです。
正直私は、水谷千重子さんのことをよく存じ上げておらず、「豆腐を持って歌ってたかな?」くらいの印象しかありませんでした。
ところがKOMATSUさんから誘われた直後に、今度はライターの不動明子さん(ペンネーム)から「全然意味わかんないけど面白かった」と言ってこんな動画が送られてきました。
偶然にもその動画が、「水谷千重子50周年記念公演」製作発表会見だったんです。
これって、いわゆるシンクロニシティってやつですよね? 神様に背中を押された気がしました。
水谷千重子さんの公演の客層
現地に到着して驚いたのは、この日が初日だったということです。なんのリサーチもしてこなかった。わざわざ初日に来るなんて、KOMATSUさんは水谷千重子が結構好きなのかな思ったら、「来週も観に来る」とのことでした。
「あ、そうなんだ!」と思いましたが、よくよく話を聞いていると一昨年の公演も2回行っており、さらには2018年に行われた「水谷千重子50周年記念公演」も行っていた、生粋の水谷千重子ファンでした。
なぜか情報を小出しにしてきたので、最初はわからなかった。
劇場内は、40代〜60代くらいの年齢層が多いように見えました。女性のほうが多そう。
着物で来ている方も結構いました。さすが明治座だなぁと思っていたら、なんと目の前に水谷千重子さんが!? ……と思ったらコスプレでした。
こっそりKOMATSUさんに「水谷千重子さんのコスプレする人がいるんだね!?」と言ったところ、「あの着物の柄は去年の衣装と同じだよ」と返ってきたので、愚問だったなと思いました。
会場内はこんな感じです。
忍者と刺客、入り乱れての大混戦に衝撃的結末
公演はお芝居から始まります。タイトルは『大江戸混戦物語 ニンジャーゾーン』。
あらすじ
江戸で1番と呼ばれるうどん屋の隣に、ある日汚い蕎麦屋が現れた。店の女将はおちえ(水谷千重子)。うどん屋の夫婦は、邪魔な蕎麦屋をなんとか遠ざけようとするも、おちえの巧みな弁舌には敵わない。
そんなある日、おちえはうどん屋で無銭飲食した少女、おこまを助ける。おこまは助けてくれた御礼にと、おちえを自分の村まで連れて行く。じつはそこは忍者の里。おこまはくノ一だったのだ。そうとは知らず、おちえは温泉でつかの間の休息を楽しむ。
一方江戸の町では何やら不穏な動きが。町の名士でもある塩屋が、“ある女”の命を狙って暗躍していた。その女こそ、おちえ。幕府の秘密を持つおちえの正体とは? 忍者の里に危機が迫る!
みたいなストーリーだったと思います。ちょっと自信ないのですが。
序盤は歌舞伎の世話物、あるいは吉本新喜劇のように、コミカルに進んでいきます。役者の方々が芝居をしながら客席の笑いを探っていく様子が、初日っぽくていいな〜と思いました。生駒ちゃんのたどたどしい男言葉が可愛かった。
日替わりキャストはハリセンボンでした。
徳川徳男・徳子がここで見れたのは本当ラッキーだった。
そんな感じでずっとコミカルでいくのかなと思ったら、塩屋の暗躍が始まると徐々に不穏な空気に。殺陣のシーンもありました。しかも結構時間取って、しっかりやってる。
後半、随分おちえがいないなと思っていたら、大胆に衣装チェンジして再登場。
蕎麦屋の女将から、巫女(?)になっていました。
しかも「自分で作った」という謎設定。
じつはおちえは織田信長の子供。しかも不死の命を持つ、特別な人間だったのです。
悪事を暴かれた塩屋に、おちえは「己の人生は己で切り拓け」と語りかけます。
正直、塩屋が一体何をしたかったのかは、ちょっとわからなくなってしまったのですが、おちえの一声で塩屋もついに白旗をあげます。
塩屋と忍者と刺客たちが入り乱れての大混戦の中、さっそうと現れた巫女・おちえによって事態は終息するのです。
直前まで本当に大混戦で、「これどうやって終わるんだろう?」と思っていたのですが、こんなふうにまとめられるとは予想外でした。
「生きてこうぜっ!」という大胆なまとめ台詞が笑えたけど、感動しました。
KOMATSUさんによると、過去公演ではお芝居の最後にみんなで踊って大団円みたいな演出があるそうなのですが、今回はなかったです。
ここで30分の休憩が入ります。軽食やお弁当を食べる時間です。明治座ならではの光景ですね。
KOMATSUさんと一緒にパンを食べました。
長くなったので歌謡ショーは後編に分けます。
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