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喜劇の天才になるための覚え書き〜基本スペック編〜


はじめに

この記事は、統率者戦にて楽しむことに重きを置きつつもなんとか『喜劇の天才、ブリム』を上手に活用して勝利を目指すための覚え書きである。
この記事によって少しずつ、この愛すべきアド損インプ『喜劇の天才、ブリム』を統率者にしたデッキを組む人が一人でも増えれば嬉しい。
出来ればデッキリストを増やしてほしい。

君は、『喜劇の天才、ブリム』を知っているか?

統率者レジェンズ。
あの、宝石の睡蓮や船殻破りを産み落としたそのパックのハズレレア枠にやつはいた。

『喜劇の天才、ブリム』②黒赤
伝説のクリーチャー・インプ 4/3
飛行

喜劇の天才、ブリムがプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、あなたがコントロールしているパーマネント1つを対象とする。そのプレイヤーはそれのコントロールを得る。その後、各プレイヤーはそれぞれ、自分がコントロールしているがオーナーではないパーマネントの総数に等しい点数のライフを失い、それに等しい枚数のカードを捨てる。

要するに、対戦相手の誰か一人を殴ると、自分がコントロールしているパーマネントをなんでも一つ相手に渡し、その後すべてのプレイヤーに対して元の持ち主が自分ではないパーマネントの数だけハンデスとライフルーズをさせるという効果である。

今回はまず、このカードの強みと弱みを纏めていこうと思う。

『喜劇の天才、ブリム』の強み

1、4マナ飛行4/3というスペック

ここだけ見るとわりと有用だったりする。
自身の効果の発動条件に戦闘ダメージが必要なため、『飛行』だけとはいえ、回避能力がついているのは実際偉い。

2、攻撃を通すだけで、自分のパーマネントを押し付けられる唯一無二の能力

公式(https://mtg-jp.com/reading/special/0034516/)でも紹介されているが、攻撃を通すたびに『無害な申し出』を撃てるわけなので、過去にあったキャットパクトよろしく、『悪魔の契約』や『リッチの熟達』を押し付ける害悪戦法はかなり取りやすくなる。

キャットパクトのキャットの方
キャットパクトのパクトの方
コレ出して黙示録シェオルを出すと
デッキを引ききるまで止まらなくなる

なお、攻撃を通すことによるパーマネントを何でも渡す能力は唯一無二だが、マナを払えば『寛大なるゼドルー』でも可能だったりする。

色があっていれば並べたかった……。

3、条件付きだがすべてのプレイヤーに及ぶハンデス

ブリムのハンデスとライフルーズは条件があっていれば誰にでも発動するため、殴った対戦相手以外にも被害を与えることが出来るのである。
また、オーナーが異なるパーマネントであればいいので、対戦相手同士の間でパーマネントのコントロールが移っていても、効果は容赦なく発動する。

正直な話、3つも強みを言えると思ってなかった。我ながら思ったよりブリムのことを考えているようである。
さて、ここまで強みを語ったが、ここからは弱みである。
テキストを読んで、「いや、言われんでも弱いやろこいつ」と思った人は多いだろうが、声を大にして言わせてほしい。

あなたが思っているよりも、こいつは使いづらい。

というわけで、改めてここから弱みを解説する。

『喜劇の天才、ブリム』の弱み

1、パーマネントを送る効果の発動は強制効果

恐ろしいことに、こいつが殴った後にパーマネントを渡す効果は任意発動ではなく強制効果である。しかも、最大一つを対象ではないため、必ず一つ選ぶ必要がある。
つまり、殴ったら絶対に自分のパーマネントを渡さなければならない。
こいつを使嗾(しそう)なんてされたら確実に自分のパーマネントを一つ送りつけなければならないのだ。
ちなみに、一応の回避手段もある。
「他のパーマネント」と記載されていないため、こいつ自身を送りつけることで強制パーマネント受け渡しから逃れることが出来る。
その場合、色んな人の間を飛び交う愚かなインプが一匹出来上がる。

2、渡す対象が不在になるとその後の効果も行われない

ハンデス効果とライフロス効果は、パーマネントを対象にして渡す能力解決後に行われる。
そのため、ブリムで渡したいパーマネント指定後にそのパーマネントが戦場から消えた場合、渡す効果が不発となり、その後の効果も行われなくなる。
プレゼント渡せないとハンデスしてくれない気難し屋さんなのだ。かわいいね。ちくしょう。

3、ハンデスとライフルーズは自分も影響を受ける

喜劇の天才すぎる効果でもはや驚かない。
恐ろしいことに、こいつのハンデスとライフルーズは『各プレイヤー』を対象にしているため、しっかり自分も含まれる。
赤のカードによくある一時的なコントロール奪取をしようものなら、奪ったそいつを相手に渡さないと自分もハンデスやライフルーズを受ける。
まぁ、これはこれでターン終了時に返すはずのクリーチャーを別の人に又貸しして返さないという喜劇を起こせたりする。
(過去にコジレックを奪って他の人に渡した前科がある)

4、効果発動のために攻撃を通す必要がある

いくら回避能力をひとつあるからと言ってブロックされないわけではなく、トランプルも持っていないため、介護が必要なことが多い。
しかも苦労して攻撃を通して起こるのが自分のパーマネントをひとつ誰かに送りつけるというアド損効果だ。
ちなみに、戦闘ダメージを与えるたびに効果が発動するので、二段攻撃をつけるとしっかり2回発動する。やったね。

5、多数のプレイヤーに影響を及ぼすためには予め送りつけが必要

正直これが特に辛い。
統率者戦をやった人なら分かると思うが、ハイランダーデッキはサーチカードなどがある程度ないと再現性を維持するのは難しい。
しかし、サーチでこいつの効果を発動するために送りつけやすいものをサーチするようなスカポンタンなことをする余裕は基本的にない。
そのため何が起こるかというと、簡単に送りつけられるものという、こいつ以外では『寛大なるゼドルー』くらいでしか存在し得ない、意味不明のカードをデッキに入れる羽目になる。

6、コンボの失敗=死がつきまとう。

先に説明したキャットパクトや『リッチの熟達』は、相手に負債を押し付けることで勝つコンボなわけだが、押し付けようとした瞬間にブリムが殺されることがままある。
もちろん、被覆や呪禁をつけることで対処は可能だが、相手からすればブリムか送りつける予定のもののどちらかに対処すればよいだけなので、わりとプレゼントが失敗することがある。
その場合、こいつは死を招くインプになる。喜劇ではあるがこれでは完全に一人芝居にしかならない。

7、渡せるものがないとき、統率者ダメージを稼ぐための殴りが出来なくなる

統率者戦において、パクられた統率者がなかなか帰ってこないのはもはやお決まりだが、こいつの場合何も渡せるものがない状態で殴ってしまうと、こいつ自身を渡さざるを得なくなるため、殴れなくなる。間違って殴ってしまうと、まさかの裏切り者になる。
ただ、その場合もしっかりハンデスはしてくれるので、どうしても手札を削りたいときには役立つのかもしれない。

現状で認識しているブリムの弱みは以上である。

まとめ

強みも弱みもまとめて総括すると以下だ、

  1. デッキとしてはコンボ寄りだが、コンボするためには戦闘ダメージを与える必要があるため純粋なコンボになりきれない

  2. コンボパーツが原因で自分が死ぬ可能性がチラ見えすることが多々ある

  3. 効果を充分に活かすためにはデッキの中身が歪められてしまう

  4. 条件を満たしてしまうと自分にも不都合を押し付けてくる

最後に

今回は、まずブリムのことを知ってもらうため、ひとまず自分の感じている強みと弱みをまとめた。
今後、送りつけやすいカードや送りつけるのに向いているカードの他、少しずつ模索しているブリムのデッキ構築について纏めていければと思う。
ブリムの有識者の方々から少しずつでも意見が集まって、より良いデッキ構築が出来れば一番嬉しい。

有識者の方々、いればぜひコメント下さい……。

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