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育休を取得した男性社員に聞いてみました

2021年6月に、男性が育児休業を取りやすくなるよう育児・介護休業法が改正されました。一方で、いざ取ろうとすると職場での風当たりが強いんじゃないかと心配される方もまだまだ多いのではないでしょうか。

男性の育休って実際どんな感じなの?という1つの例として、本noteではatama plusで育休を取得した男性社員2人の実体験をまとめます。

生後2か月の娘さんを溺愛していると評判のコンテンツチームの辻からは直接話を聞き、atama plusで初の男性育休を取得したスクラムマスターの河口からはコメントをもらってまとめました。

【体験談①】

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まずは辻の体験についてご紹介します。

辻 康介 / Contents
兵庫県出身。中高6年間は空手道一直線。
大学院卒業後は大学受験予備校に就職。8年間、英語のテキスト・模擬試験の作成に従事した。30代となり、転機を悟って転職活動をしていたところ、atama plusと出会う。「生徒のことを本当に考えてモノを作っている」姿勢に心を動かされてJOIN。
atama plusでは、編集・校正作業を通して教材のクオリティを担保する「editor」という役割と、編集プロダクションなどの外部パートナーとの連携を担う「Partner Management」という役割を担当している。

atama plusで働いているうちに、自然と育休を意識するようになった

ー育児休業はどのくらい取得されましたか?

2021年の5月に娘が生まれてから2週間取得しました。
前職時代はまさか自分が育休を取るとは考えてもいなかったのですが、atama plusで働いているうちに、「取得するのもありかも」と考えるようになってきました。

ー前職のときは、育休に対してどのように考えていましたか?

前職では、男性で育休を取る人はほとんどいませんでした。取得した人は1人だけ認識していますが、「仕事は大丈夫なのかなあ」くらいに思っていました。

2020年の3月にatama plusに転職したのですが、それ以降で育休を取得した男性社員がすでに2人いたんです。それで、「男性でも普通に取得するんだ」と驚きました。
また、妻の妊娠をチーム内の数人に伝えたところ、「育休は取得しないの?」と聞かれ、はっきり自分ごととして意識するようになりました。

特に、同僚の女性からは「取った方がいいよ!」とプッシュしてもらっていたくらいです。ご自身の出産・育児の経験から、男性が育児休業を取らないと大変だということをご存知だったんですね。

それでも、まだ「育休を取得する」意思決定には至りませんでした。妻が里帰りするかどうか決まっていなかったという状況もあるのですが、今考えるとナメてましたね笑。

出産予定日が近づいてくるうちに、妻の実家の事情で、里帰りはせずに自宅で子どもを育てることが確定しました。そこで、妻から「育休を取ってほしい」とリクエストを受けました。もともと同僚から勧められていたので、出産予定日まで1か月を切っていましたが、ためらうことなく取得を決めました。

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「チームプレー」のカルチャーを実感

ー取得を決めたあと、手続きはどのように進めていったのですか?

まず労務チームに相談しました。
「出産まで1か月を切っていると申請できない」と聞いて焦ったのですが、柔軟に対応してくださって、無事に取得できました!
必要な書類や記入方法などはドキュメントにまとまっていて、特に困ることはなかったです。

ー休みの間の仕事の調整はどうされましたか?

育休の取得を決めてからすぐ、コンテンツチーム全体の責任者にSlackのDM(個別のメッセージ)で共有しました。その後、文系コンテンツを作るチームの責任者と、同じ役割の同僚に共有しました。仕事の分担などで一番影響するメンバーです。

ネガティブな反応は一切なく、すぐに仕事の引き継ぎ先を検討してもらえました。
「いい会社だな」と思いましたね。

ーなぜそのような対応だったと思いますか?

普段から、個人の仕事の状況によってタスクの分担を調整するなど、チームプレイで成果を出すという考え方が定着していることが大きいと思います。
例えば、日次でタスクの進捗状況を共有するミーティングがあるのですが、手が足りなくて進捗が思わしくないメンバーはそこでまわりにヘルプを求めたり、逆に余裕があるメンバーは+αでできることがないか確認したりしています。
今回の件でも、そのチームプレイのカルチャーが活きていたと思います。

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*Slackでの報告にも温かい返信が集まった。(「G1」は辻のニックネーム)

ちゃんのお世話は1人でやるもんじゃない

ー育休中はどのように過ごしていましたか?

妻と交代で子どもの世話をしつつ、食事・洗濯・掃除・買い物などは主に私が担当していました。食事は妻と一緒に取ろうとしていたのですが、途中で子どもが泣き出してしまうと交代で対応して1人ずつ食べてたりしました。

新生児は2~3時間ごとに泣くので、泣くたびに妻と一緒に対応していました。
妻が子どもをあやしている間に私がミルクを用意する、という役割分担です。ミルクを用意するには子どもから離れなきゃいけないんですけど、泣いているところを放っておくのは心配だったんです。

2人とも初めての育児で、いろいろと不安になることが多かったですね。しばらくしゃっくりしてるけど大丈夫かな、とか。今思えば小さなことでも、経験がないから「これで大丈夫だろうか」と悩んでしまうんです。もう1人いて相談ができると、精神的にかなり楽でした。
肉体的にも精神的にも、赤ちゃんのお世話は1人でやるもんじゃないなと思いました。

育休明けは仕事と育児の両立に試行錯誤

ー職場に復帰してからはどうでしたか?

復帰するときは温かく迎えてもらえて、キャッチアップも問題なくできました。
育休中も、余裕があるときはslackをある程度見ていましたし、私の仕事を引き継いでもらったメンバーと復帰初日にミーティングをしたので、遅れを取り戻すのが大変ということは全くありませんでした。

一方、家庭の方は妻が急に1人で対応しなきゃいけなくなってしまうわけで、申し訳なく思いました。
コロナの影響でリモートで仕事ができたので、多少は対応できました。とはいえ、育休が終わってから新しく出てくるトラブルなどもあり、妻は本当に大変だったと思います。育休が明けてからミルクから母乳に移行したのですが、授乳が1時間おきくらいになる日もあり、母乳をあげすぎなんじゃないかと心配になったり。
そんな状況でも、仕事に戻るという選択に理解を示してくれた妻には、とても感謝しています。

ー育児と仕事はどのように両立していますか?

子どもができたからといって、業務時間を減らしてチームに迷惑をかけることはしたくないなと思っています。
とはいえ、子どもが生まれる前のように、好きな時間に自由に仕事をすることはできません。以前は、夕食を取ったあと夜遅くまで集中して仕事することが多かったのですが、子どもの寝かし付けなどがあって、同じようにはできなくなりました。
このため、今は子どもを中心に時間を組み立てて、仕事をする時間帯を調整しています。子どもの寝かし付けをしたあとに仕事に戻ったり、朝5:30くらいから仕事してみたりと、いろいろ試行錯誤してみた結果、今のところ朝早めに仕事を始めるパターンが定着しています。

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育休を取っていなかったらと思うと怖い

ー育休を振り返ってみて、どう感じていますか?

取得して良かったなと思います。
赤ちゃんってどんどん変わっていくので、その成長の様子を間近で見れたのはとても良かったです。私の親世代だと、そういう成長を見ないのが普通だったと思うのですが、育休を取得して見れるのなら、絶対取った方がいいなと思いました。

逆に、取得していなかったらと思うと怖いですね。仕事も家庭も、どっちつかずになってしまっていた気がします。子どもは最優先なのでなんとかするにしても、自分のことまで手が回らず、ぐちゃぐちゃになってしまっていたと思います。
私の場合は特にデメリットもありませんでしたし、妻も「取ってくれて良かった」と言っていました。
これから子どもが生まれる人にはぜひおすすめしたいです。

ーもっとこうしたら良かったという点はありますか?

もっと期間を長く取っても良かったなと思います。
仕事面では2週間くらいがちょうど良かったですが、家庭面では1か月くらいは取った方が良かったなと感じています。

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【体験談②】

次に、河口のコメントをご紹介します。

河口 康平 / Product 
大阪府出身、京都大学でアカペラにのめり込み大学をゆっくり卒業。新卒でフォルシアに入社し、MRO業界、旅行業界のシステムの営業からプロジェクトマネージメントを担当。2018年3月に営業部長に昇進した後、偶然の出会いで2018年7月にatama plusにJOIN。
atama plusでは、「開発チームの成功確率の最大化」を担うスクラムマスターという役割を担当している。

育休を取る前に思っていたこと

初めての子育てだと正直どれくらい大変なのかまったく想像がつかないためどれくらい育休をとったらよいかわかりませんでした。

意外と知られていない出産後約1か月の大変さ

母体は出産のダメージがかなり酷いため約1か月間は身動きをとってはいけないと言われています。外にも出てはいけない。(動きすぎると後遺症が残る)
実際、骨盤がグラグラなので歩いたりするのもしんどかったり、そこで無理をすると回復が遅れます。

赤ちゃんのお世話は基本的には授乳(意外と40分くらいかかる)、ゲップ、おむつ替えを約1時間のパッケージを2〜3時間毎に行う必要があり、重労働でした。母体も休んでいるため夫婦で役割分担しながら実施する必要があります。(うちは全自動洗濯機とルンバのおかけでだいぶ助かりました。)

加えて哺乳瓶の消毒、赤ちゃんの服の洗濯(1日数回着替えるのと、乾燥機を使わないで干す必要あり)、沐浴など、間にこなすタスクはたくさんありました。
周りに「寝不足です・・・」という話をすると「夜泣きですか?」と聞かれますが、夜泣きは生後半年〜1歳半ぐらいの赤ちゃんにみられる夜のぐずりであり、出産1〜2か月は単純に上述の夜の授乳対応が大変なのです。

母親(妻)は想像以上に精神的に不安定。特に第一子だと「自分がなんとかしないと・・・」と本能的に責任感が強くなるため、なにか原因不明の課題がでると母親のメンタルは崩壊します。そこに寄り添えるか超大事。(コロナで両親学級的なものもなかったため、困ったらとりあえずYouTubeで検索していました笑)

また、1か月健診で男性が会社を休むのに対して、独身時代は「めっちゃ家族思いなんですね」程度しか思っていませんでしたが、(自分たちがお世話になった産院の)実際の1か月健診では、母子ともに健診が必要なため妻が健診の間は夫が子供の対応をする必要があり、物理的に男性が1か月健診では休暇を取らないと成立しえませんでした。

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atama plusで(男性)育休をとるメリット

最初の1か月で赤ちゃんの顔つきがかなり変わったり、身体も大きくなるので、そこの成長に立ち合えるのは非常に貴重な体験でした。

(男性)育休を快諾し、送り出してくれるatama plusのカルチャーは本当に大切だし、育休中にゆっくりいろいろ頭を整理することもできたため、復帰後に改めてもっとatama plusにコミットしたいという気持ちが高まりました。短期的にはミッション実現へのリソースは減ると思いますが、中長期的には会社へのエンゲージメントは上がり、よりミッション実現へのつながると思います。

また、育休を取得する前は、「会社からお給料をもらいながら休むのは・・・」と思っていましたが、育休中は会社からは給料は出ず、雇用保険から育児休業給付金を受給するため、会社自体には金銭的な負担はない(はず)です。もちろん会社としてリソースが減ることはありますが、その分給料も払っていないのでそんなに痛みはないのでは?と思います。育休取得する側はこのあたりの申し訳なさを感じるようですが、意外と業務調整面以外の申し訳無さは感じる必要はないと思います。

もっとplusしたらよかったこと

今回は育児の様子もわからず、会社にもあまり迷惑を掛けたくなかったので、育休を2週間にしましたが、正直もっと取得しても良かったなと思っています。またうちの妻は出産時は無職でしたが、妻が社会復帰する場合などはそのタイミングで育休をとってサポートするのも結構大事だなと思いました。

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ちなみにatama plusは教育に関するミッションを掲げていることもあり、子育て中のメンバーが多くいます。
Slackでは「oyabaka」というチャンネルで子どものかわいい姿やエピソードを共有していたり、「oyamajime」というチャンネルで教育に関する相談ごとやおすすめの書籍・塾などを紹介していたりと、日々子育て情報を交換しています。

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*「oyabaka」チャンネルでの河口の投稿

【最後に】

お読みいただきありがとうございました!

atama plusでの「子育てや家庭との両立」については、以下のページでさらに詳しくご紹介しています。もしご興味があれば、こちらもぜひご覧ください!



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