「何となく今日も生きている」

目が悪くなって
耳がとおくなって
人の名前が思い出せなくなって
言葉がなかなか出てこなくなって
パソコンのキーボードを打つのが
遅くなって
何でもないところで躓くようになって
肩をぶつけるようになって
新しい仕事をすぐに覚えられなくなって
同じミスを何度も繰り返すようになって
それは若い頃から変わらないと言われて
歳をとったからできなくなったのか
若い頃からできなかったのか
わからなくなって
それでも食っていくためには
仕事を辞めるわけにもいかなくって
悩むのも面倒になって
ああ、もう何でもいいやとなって
それでも夢は諦められなくって
何となく今日も生きている


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