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足部回内におけるスクワットトレーニング(前ならびに後脛骨筋の筋活動を全身の他の部位における動作スピードと合わせるために、この両筋群を特に強化した後に協働させる必要がある)

前脛骨筋

前脛骨筋を強化するためには、クライアントはテーブルもしくはマットに腰をおろし、足にバンドもしくはケーブル装具を取り付けます。

膝をできるだけ真っ直ぐ伸ばしたままで、足を背屈させて最大限抵抗を引き、数秒止めた後、ゆっくりコントロールしながらスタートポジションまで足を戻します。

このエクササイズを両足ともに、10レップを3セット実施します。

後脛骨筋

後脛骨筋を強化するためには、クライアントは同様にテーブルかマットに座るかもしくは横になり、つま先が天井を向くようにします。

もし床に足を置く場合は、足関節が適切な可動域で最大限回転できるように配慮します。
その後、外反位においてバンドもしくはケーブル装具を足に取り付け、つま先が天井に向くところまで内反させます。

その後、ゆっくりとコントロールしながらスタートポジションまで戻り、これを10レップ、3セット行ないます。

研究によれば、母指外転筋のような足部内在金(すなわち母指外転筋)を対象としたエクササイズのひとつとして、ショートアーチ・タオル・クランチが挙げられます。

はじめにクライアントは、靴と靴下を脱ぎ、次にクライアントの前面の平坦な床にタオルを置き、指導者はクライアントに、自らの足のつま先を用いて、タオルを踵側に引っ張るように指示します。

このことにより、意識せずとも足底部の収縮アーチ形成につながります。

この際、注意することは、つま先の屈曲動作だけになってはならず、この動作を行なうと、すでに短縮して硬くなった足部内在筋のさらなる短縮を促進することになります。

スクワットと臀部の筋肉

最後のエクササイズは、総合的な身体コンディショニングといえるバーベルバックスクワットになります。

スクワットは殿筋群、大腿四頭筋、前ならびに後脛骨筋を強化します。

このエクササイズにおいては、前ならびに後脛骨筋の筋活動を全身の他の部位における動作スピードと合わせるために、この両筋群を特に強化した後に協働させる必要があります。
クライアントは、スクワットを10レップ、3セット実施します。

バーベルスクワットのフォームは完全なものであることが求められ、すなわち、クライアントには大腿が地面に対して平行となるところまで下降させ、膝はつま先と交差せず、つま先が多少正面を向くように、そして脊柱は真っ直ぐなまま股関節に対してやや前傾している状態をとり、頭部は脊柱に対して真っ直ぐとなるようニュートラルポジションに位置させます。

スクワット中の股関節伸展モーメントと膝関節伸展モーメント

最近の研究によると、スクワット中の股関節伸展モーメントは膝関節伸展モーメントより大きな割合で増加することが示されています。

Byantonらは、レジスタンストレーニング経験のある女性を対象に、異なる深さと異なる%1RM(負荷)でスクワットを行い、短縮局面の関節モーメントを調査しました。

その結果、股関節伸展モーメントは負荷の増加に伴い有意に増加することが明らかになりました。

しかし、膝関節伸展モーメントはほぼ一定に留まりました。

これは、股関節対膝関節の伸展モーメント比が負荷の増加に伴って増加すること、すなわち、リフティングに対する股関節の重要性が次第に高まることを意味しています。

スクワット中における股関節、膝関節伸展モーメント

研究者は、その比率が0%1RMでの1.1:1.0から90%1RMでの股関節伸展モーメントの貢献度は、50%1RMのときに比べ33.3%も大きくなりました。

これは、スクワットの挙上負荷が重くなるにつれて、股関節の伸展モーメントが膝関節の伸展モーメントよりも大きな割合で増加することを意味しています。

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