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エラスティックバンド(ゴムバンド)利用の考察(最も大きな力を発揮することが可能な完全伸展時に、最大の抵抗を与えることを狙いとしている)

人が移動運動を行う際の要素

歩行、走行、ジャンプなど、人が移動運動を行なう際には、収縮要素(CC)、直列弾性要素(SEC)、並列弾性要素(PEC)の3つの要素が相互に作用して、効率的な運動が生じます。

例えば、CMJの最初の伸張性局面では、CCが活性化し、SECとPECが引き伸ばされ、結果として弾性エネルギーが貯蔵されます。

それに続く短縮性筋活動では、CCで産生される収縮力と合わせて、蓄えられた弾性エネルギーが使われます。

エラスティックバンド(ゴムバンド)

エラスティックバンドトレーニングのひとつの様式として広く使用されています。

エラスティックバンドを用いると、動作の可動域にわたり、筋組織の力発揮に応じた負荷を与えることができるために、有効なトレーニングと位置づけられています。

近年は、固有受容器性運動制御能力を向上させるために、スポーツおよび健康に関する専門職により利用されています。

さらに、パフォーマンス向上ツールとしての人気も高まっており、パフォーマンス向上を理解するために体系的な研究も行われています。

エラスティックバンドと運動単位

運動単位の増加は、動作の伸張性局面と短縮性局面の両方における筋活動の増加という形をとって表れます。

このような筋活動の増加は、エラスティックバンドが神経筋系に与える独自の刺激に起因します。

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