筋力を最大化するためのトレーニング(神経筋系は、断面積、筋原線維の数、筋量、運動単位の動員を増大させ、運動能力を改善同期性を高めることにより適応する)
パワーと大きな力発揮
中程度の負荷を高速で挙上することは、大きな力を発揮することに等しいと推測されています。
この推測は、「アスリートは、試合で重いウェイトを挙上するために、トレーニングで重いウェイトを挙上する必要はない」という意味で、言い換えれば、400ポンド(181kg)の負荷を使いスクワットを高速で行えば、アスリートは試合当日のスクワットでは、その最大努力を最大挙上重量の大きな増加に転換できるという事になります。
筋力の大きさ
筋力の大きさは、運動単位の動員、発火頻度、またミオシン-アクチンクロスブリッジの総数などにより影響を受けます。
伝統的な筋力エクササイズ(スクワット、ベンチプレス、デッドリフトなど)を行っている間に中程度の負荷を挙上することという事は、エクササイズで発揮する筋力を最大化するためには、限定的な効果しか発揮しません。
筋力を最大化するためには、トレーニング中に定期的に重い負荷を使用することが必要になり、その理由は、神経筋系が耐えられる限界内の負荷を徐々に増大させることにより、神経筋系は、断面積、筋原線維の数、筋量、運動単位の動員を増大させ、さらに運動能力(筋力)を改善、同期性を高めることにより適応するからです。
最大筋パワーが必要なスポーツ
最大筋パワーが必要なスポーツは挙上速度を重視したトレーニング方法が有益であるとされています。
トレーニング効果を最大にするための適切なエクササイズを選択すること、そして負荷を漸進させる適切な期分けモデルに従うことが極めて重要になります。
高いレベルの筋パワーを必要とするスポーツに見合うエクササイズの選択は、ジャンプスクワット、メディシンボールを用いたベンチプレススロー、パワークリーンなどになります。
推進力を伴うクローズドキネティックチェーン・エクササイズは、通常負荷を軽くして行いますが、それはアスリートがより早い動作速度で運動できるようにするためであり、速度は、パワー発揮(力と速度)を規定する主要な要素になるからです。
トレーニング概念
一般にパワーリフティングのルーティンでよくみられる方法は、筋力パフォーマンスを向上させるためにパワーの向上に重点を置きます。
筋パワーの低下は、バックスクワットおよびベンチプレスの挙げる動作局面の序盤、デッドリフトのリフトオフの局面、そしてそれぞれのリフティングのスティッキングポイントといわれる部分に悪影響を及ぼす事が示唆されています。
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