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そもそも冬場に外出できない北欧は在宅を楽しむイノベーションの宝庫だった

僕は北欧が好きだ。大学3年生の夏に1人でデンマーク、ノルウェー、スウェーデンを訪れて以来、あの北欧の大自然と、歴史を感じる街並みと、洗練されたデザインに憧れ続けている。

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僕が訪れた9月初旬は日中こそまだ寒くなかったが、それでも夜は気温が一桁になる日もあった。そして現地で知り合った人は、口を揃えて言っていた。

「冬の北欧は太陽を見ることができない」と。

夏でこそ大自然を楽しめ、街中を自由に散策できる北欧だが、冬は非常に厳しい寒さに襲われる。午後3時ごろには陽が沈み、翌朝9時にまた陽が登る。その間の時間、18時間。太陽が顔を出すのはたったの6時間。そして地域によっては雨や雪の日が続き、太陽すら見られない日々が続く。

北欧は、冬場にそもそも外出ができない地域である。凍えるほど寒く、雪で歩けなくなる地域では、買い物に行くだけでも一苦労だ。人々はいかにして不自由な生活を快適なものに変えられるかに頭を働かせてきた。そしてそんな北欧だからこそ生まれた数々のブランドがある。そう、そもそも外出できない北欧は、在宅を楽しむイノベーションの宝庫なのだ。

まずスウェーデンが生み出した世界的家具メーカーといえばIKEAだ。

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実店舗に人が来れないデメリットを逆手に取り、カタログ通販を始めた結果、大成功。家の中で簡単に組み立てられる家具は瞬く間に世界中で人気になった。

そしてデンマークで生まれた誰もが知ってるレゴ

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外に出られないからこそ、室内で遊べて創造力を鍛えられるレゴは一気に人気になった。僕もレゴが大好きで、小学校に通ってる間、青いバケツというただの平凡なブロックを自由自在に組み合わせ、ロボットやドラゴンを作ることに熱中していた。

そして童話で有名なアンデルセンもデンマーク出身だ。「マッチ売りの少女」「人魚姫」「みにくいアヒルの子」などの有名な童話は現在まで世界中で語り継がれている。特に今こそ、家で面倒を見る子どものために、お母さんやお父さんが読み聞かせをしているかもしれない。

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(デンマークの首都コペンハーゲンで撮影した人魚姫の像)

ちなみに世界一教育水準が高いと言われているフィンランドは、国民一人当たりの図書館利用率が世界一と言われている。

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(これはスウェーデンで訪れたストックホルム市立図書館。本当に美しい空間だった。)

他にもH&MSpotifyはスウェーデンで生まれた。いち早くトレンドを取り入れたH&Mの商品は、一瞬で過ぎ去る夏だけでもお洒落を楽しみたい北欧の人々の心を掴んだ。

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定額ストリーミングサービスのSpotifyは、今やテレワーク中に気分を上げるために引っ張りだこではないだろうか。

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そして忘れてはいけない、あのSkypeもデンマークとスウェーデンの起業家が生み出したサービスである。2011年にマイクロソフトに85億ドルで買収されたスカイプだが、移動したくてもできない人たちを繋ぐツールとして爆発的に人気を博し、世界中の通話に革命を起こした。

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外出したくてもできない今、何かと不満ばかりが溜まっていく。しかし一方で、外出したくてもそもそも物理的に不可能だった北欧諸国では、その逆境を逆手に取り、様々なイノベーションが生み出されてきた。

そしてこれは北欧に限ったことではない。

アイザック・ニュートンはペストの大流行のためケンブリッジが休校になり、故郷に帰った。あり余る時間を活かして、のんびり思索にふけっていたある日のこと、木から落ちるリンゴを見て、物理学を根底から覆したあの「万有引力」を発見したと伝えられている。

かのアインシュタインも、物理学者になる夢叶わず、コネで入ったスイス特許局の仕事の空き時間で研究をし、後に「相対性理論」を生み出した。

外に出られない、誰にも会えない、時間が有り余っているというのを残念と思わず、チャンスと捉えてみてはいかがだろうか。いつもと違う今だからこそ、今まで見えてこなかった何かが見えてくる。

せっかくならこの状況を良い機会だと考え、ポジティブに生きていきたい。

また北欧に行ける日を楽しみに、今日も志高く前に進んでいこう。

それでは素敵な1日を。

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