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ライブ配信に潜む炎上リスクと対処法

プロゲーマーのたぬかなさんがライブ配信中に身長170cm以下の男には人権がないと発言し炎上しました。その結果、たぬかなさんはスポンサーであるレッドブルなど全ての会社との契約を破棄される事態にまでなりました。

インフルエンサーの炎上事件は後を絶ちません。ライブ配信は本来であれば記録が残らないものですが、今の時代誰もが画面録画をすることができます。記録に残らないと思った発言でもネットの海に永久に残り続けます。インターネット上で発信をする人は文章・動画での情報発信だけでなく、ライブというリアルタイムの発言にも注意を払わなくてはいけなくなりました。

ライブ配信での失言は通常のTwitterやYouTubeでの投稿よりも炎上リスクが高いと言えます。 なぜならTwitterやYouTubeで投稿する際は事前に自分またはアシスタントのチェックを入れることができますが、ライブ配信はそれが出来ません。視聴者さんの質問に対しとっさに答える必要があります。反射的に答えるとつい普段から自分が考えていることが口から出てしまうものです。たぬかなさんの身長170cm以下の男に人権がないという発言は事前に検閲を入れれば絶対に世に出ない発言でしたが、たぬかなさんが普段からそういった思想を持っていたのでしょう。反射的に口をついて出たと考えられます。

私もよくインスタライブをするのですが、たとえ30分でもライブ中は常に頭をフル回転させているので終わった後は非常に疲れます。 ライブの30分間は皆さんからくる質問に対し矢継ぎ早に回答し、仮に質問が来なくても空白の時間ができないようひたすら自分で話し続ける必要があります。 なおかつライブ配信は誰が見ているか分かりませんから、私の発言が誰かを傷つけることがないよう、一言一句注意をしながら言葉を選んでいます。

「質問来た。私はこう思うけど、待てよ、この発言ってこんな属性の人からしたら不快かもしれない。じゃあちょっと表現を変えてこんな伝え方をしてみよう」

こういった一連の作業を脳内でリアルタイムで行っており、脳のメモリを大量に消費します。いつもライブ配信が終わった後は頭がギンギンに冴え、興奮が落ち着くと疲れがどっと押し寄せ倒れるように寝ています。

 私はSNS以外でも現実世界で舞台の上に立つ経験が多かったため、そうしたリアルタイムでの即応力はかなり鍛えられた方でした。反対に人前で話す経験がない人が一夜にして影響力を持ち、リアルタイムでの配信を始める場合は注意が必要です。みんな分かってくれるだろうと思って発した言葉があらぬ形で記録に残り炎上するリスクをはらんでいます。 

ライブに限らず日頃から自分の発言が特定の誰かを傷つけるのではないかと配慮しながら言葉を選ぶことは大切です。私はコミュニケーション能力とはたくさん話して相手を楽しませることではなく相手が傷つくようなことを言わない=余計なことを言わない能力であると思っています。

尖っていない=独自の思想がない発信は平凡でつまらないものですが、発信する時と場合はよく吟味した方がいいのは間違いありません。 SNSが高度に普及した現代社会は一億総監視社会とも呼べます。 いつどこで誰が見ているかわからない。 記録に残らないと思っていても、誰かが知らないところで残しているかもしれない。 発信者としては常にリスクに怯える毎日が続きますが、誰かを傷つけないよう言葉を慎重に選ぶことはビジネスマンとして、さらには良き友人になるために大切なスキルです。 いつか大勢の前で発信をしたいと考えている方は、友達との飲み会など複数人と話す場で自分の発言が意図せず誰かを不快にさせないよう心掛けることをおすすめします。



最強になるために生きています。大学4年生です。年間400万PVのブログからnoteに移行しました。InstagramもTwitterも毎日更新中!