『さよなら僕の性格』第14話 高1の後半
さて、高校1年の夏休み以降に話を戻そう。
と言いたいが、前に言ったとおり、高校の頃のことはあまり覚えていない。
Y先輩のことなどがあった、1年の前半のことはまだ覚えていることもあるが、後半のことは、とにかく記憶がない。
夏以降、何がどういう順番で起こっていたのか、曖昧だ。
3人だけの部活はどうなっていただろう。
たぶん、その頃の部活は、3人しかいなかったこともあり、ほとんど活動休止状態にあったと思われる。まともに活動していなかった。
いや、「休みにしましょう」という話があったわけではない。
部活に行っても、誰もいなかったりするので、「ま、いいか」と思いながら、家に帰っていた。簡単に言えばサボっていた。
待っていれば、あとから誰か来るかもしれないが、いつまで待つ必要があるかもわからないし、結局誰も来ないかもしれない。だからといって、一人でバイオリンを持ってきて、校舎に音を響かせるというのは、あまりに恥ずかしい。
「誰もいないし、今日は休みかな~? 帰ろう!」と自分に言い聞かせて、スタコラサッサと帰っていた。
実際、部活はやるのかやらないのか、かなり曖昧な状況だったし、先輩たちもどうしていいかわからないところもあったと思う。
正直、先輩女子2人と3人でやる部活にやりがいは感じないし、部活なんてやらずに帰りたい気持ちが強かった。
本来なら先生や先輩を探して「今日の部活はどうするんですか、どこでやるんですか?」と聞いたりすべきなのだ。
わかっていて、逃げているのは僕だ。そういう罪悪感を抱えながら、帰っていたように思う。
そんな生活を続けていたら、僕が勝手に帰っていただけなのに、「きちんと連絡もできず申し訳ない」と顧問の先生に謝られたことがあったような気がする。悪いのは、僕の方なのに……。深まる罪悪感。
テスト前の期間になると、部活も休みになる。だから、その時は堂々と、ノン罪悪感で家に帰れるので、気が軽かったことを覚えている。
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