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映画「シン・ウルトラマン」を観て

「シン・ゴジラ」、「シン・エヴァンゲリオン」と、いずれも劇場で観てきましたが、今回だけはどうしても腰が上がらず、結局アマゾンプライムで観てしまいました。

結構、酷評も多いみたいですが、私としては、面白かったです。なぜなら、「どうして、ウルトラマンは地球を守ってくれるの?」という、長年の疑問が解消されたからです。それが合っていようと、こじつけだろうと、いいんです。納得できれば。
そういった疑問がないまま観ていると、酷評する人が出てくるかもしれません。

自然破壊をして、群れては戦争ばかりしている人類への絶望。それは、富野由悠季さんの「ガンダムシリーズ」も、宮崎駿さんの「風の谷のナウシカ」も、同じスタート地点から始まっています。

そして、人類の限界を乗り越える方法。

ガンダムでは、「ニュータイプ」への覚醒、このシン・ウルトラマンでは、「ベータシステム」、ナウシカ(漫画)では、「旧文明の破棄」等々、それぞれの作家がそれぞれの可能性を提示しています。最近では、進撃の巨人もその一つでしょう。

その可能性と、それを利用する者たちや、抵抗勢力のとの戦い。今の人類は、結局最後は、神頼み、ウルトラ(超越した)的な能力に頼るしかないのかもしれません。

庵野監督の一連の作品も、この「人類への絶望」から始まっています。エヴァシリーズは、シン・エヴァンゲリオンで、それなりの一つの区切りがつけたにも関わらず、さらに、シン・ウルトラマン、シン・仮面ライダーと撮り続けるのは、それは、きっと幼い時観ていて感じてた素朴な疑問、その根底に流れる、

「ウルトラ的な力を持つ者、つまり神のような存在は、なぜ、この哀れな人類を守ってくれようとするの(救ってくれるの?)」という問いに対する、庵野監督なりのアンサーを出したいのだと思っています。

人類、地球と、話しが大きくなりましたが、やっぱり、こうしたダイナミックなSF的な映画は、人類の絶望と限界、そして、それを乗り越える可能性を見せてくれるような作品が、やっぱり好きです。

最後のシーンで、光の星からやってくる地球の裁定者、ゾフィが人類を評してこう言います「死を受け入れながら、生を欲する不思議な存在」(違っていたらすみません)。
果たして我々自身が、ウルトラマンのように愛情を持てるのか持てないのか。人類の未来もここにかかっていそうです。




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