いつかどこかの新人賞みたいな

三度三度の芝居から抜け出たよう表情と態度はあからさまに不評を買って、つまづきがてら転んでみたがどこかの新人賞みたいな文章が並んでほんと辟易してしまった。夜眠りにつく前、今でも誰かが祈りを続けているが、深海に溜まったプラステックにしたってやがては惑星内部へと運ばれてうやむやになるんだろう?  好き勝手やるのはいつだって昔生きてた誰かでやっちゃいけないって罪悪感を持たされるのは俺たちなんだよ。未来に好かれようと望んでなぜだか叶ったところでだな、どうせ語り継いだりなんかしないんだから放っておけ、放っておけ。

彼女は僕を疑っているのか罵っているのか試しているのか。会いたいって希望は少なくとも嘘じゃないけれど別にふんわり連絡くれたりくれなかったりでいいんだけど、伝わってないみたい。傘を差しても濡れてしまうような大雨の中わからずやの俺は何度目かの怒りを持っている。どこにも吐き出す場所はないけれど哀愁を売りにするような顔にはなりたくなかった。昨日まで咲いていた桜は散って路面を埋める。雨に流されずレンガにへばりつく。この恋はどこにいくんだろう?  この愛は誰が始めたものなのだろう?  この島のどこかで君もまた雨が止むのを待っているのか。

冷たい風が吹いてキャップが持ち上がる。鬱蒼とした花畑は無秩序の透視を誘発するんだ。女神に触れながら綴っていると黒いマスクを外してみたくもなるさ。林檎は夢に揃って立場は何かと問うんだ。茶色い宇宙に三種の神器、真新しい希望は八千代に漂う。ああ、許されたいとか、蔑みたいとか。開かれた歌詞がやがて現実化するんなら、みんな適当なメロディでいいから歌おうや。統一された理論はないけれどされそうなものなら近くまで来ているんだし。誰かがいつか読んだ時のためにここに秘密の断片を明かしておこう。

生まれた時にからこの資本世界の遣り方に賛成した訳でもないのに勝手に取り込まれている。嫌なら選挙に出ればいい、そう諭されるが、けして邪悪でもなく、究極悪でもない見た目の世界は、ほんと無能力者にはどうしようもないんだよ。はっきり望みをはっきりさせろって?  それはあんたたちがいなくなることなんだが、告白したところで嘲笑され貶める価値観をうまくばらまかれるだけだ。スノーデンの声は、もう西側では聴こえない。この散文も誰にも届かない。あ、奴らは読んでくれるか。

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