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社内承継≒MBOのやり方を書こうと思ったけど、社内承継の難しさを書いて終わった【M&A日記】

社内承継≒MBOのやり方を説明する。

その前に、これも選択肢としては決して容易ではないので、社内承継を目指したい経営者は、よくよく準備する必要がある。

社内承継の場合、前回のnoteで記載したような「経営の承継」だけではなく、「株の承継」もセットで行う。
優秀な後継人材がいて、株の承継もセットで出来るのであれば、事業承継における選択肢の中では、かなり有望だと思う。

事業承継は、当たり前だけど、承継した後が大事だ。
承継こそできたけど、結局会社がダメになってしまっては意味がない。
会社のことをよく知っていて、会社に愛情も持っている、社内の優秀な人財が引き継ぐのが、一番うまくいく可能性は高いのではないかと思っている。

じゃあ何故、現実的にはこの選択肢が決して多く取られていないのか。
それは、株の承継にハードルがあるため。

簡単な話、後継経営者は今のオーナー経営者から株式を買い取らないといけない。

  • その資金調達ができない

  • そこまで腹が括れない

という理由で、結局実現できないということが多くなる。

会社の価値は、基本的にその会社の財務と連動する。
なので、良質な財務を保有する会社の株は高い。
高いので、資金調達のハードルも高くなって、買いたくても買えないということになる。

財務状況の悪い会社には借入が多く、経営リスクも高い。
リスクが高いので(例えば借入に個人保証を入れないといけなかったり、会社が存続できない可能性が高かったり)、後継経営者としてはとても大きな腹くくりが必要となり、それができないとなる。

ということで、本当に優秀な後継人材がいるのであれば、準備期間が必要だ。
上述の例のように、会社の価値が高い場合は、金融機関と連携を取りながら、資金調達の可能性を時間をかけて探っていく必要がある。
LBOというスキームのように、資金調達できる可能性もある。
但し、そこには条件があるし、金融機関との関係性が重要だ。

会社のリスクが高いケースでは、時間をかけて後継経営者と話をしていく必要があると思う。
腹くくりをしてもらえるように、承継後もできる限り前オーナー経営者としての支援を提供する必要があるだろうし、本人が覚悟を決めてやってやる!と言える環境の整備が必要だろう。

ということで、次回こそは本当に社内承継≒MBOのやり方について書こうと思う。

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