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時間をかければ買い手が見つかるチャンスはある【M&A日記】

私が支援した中での最長記録は7年。
以前それについてのnoteも書いた。

私の感覚としては、時間さえ制限しなければ、何れどこかで譲渡が成立するチャンスはあると考えている。

前提としてはディールキラーとなるようなものが存在しないこと。
ディール=取引、のキラー(killer)なので、それがあるだけでM&A自体が成立しなくなるような重大な問題のこと。
例えば反社関係。
反社条項の入らない株式譲渡契約は見たことがない。
反社と取引しているとすれば、M&Aが成立することは無いと思ってよい。
当然、そういう実態があればM&A仲介会社も手を引いてしまうし、基本的には支援を受けること自体も難しい。

というようなディールキラーに当てはまるようなことが無ければ、なかなか売れない理由というのは、
・希望額が高すぎる
・事業の魅力が少ない
・立地、商圏等が過疎地や田舎(そこに進出するという意向が生まれづらいところ)
・市場が小さい
・超ニッチ
など。

これらが当てはまる場合、平均的な1年程度でM&Aを成立させることは難しいかもしれない。
しかし、時間をかければいずれ見つかるチャンスはある。
希望額が高すぎるというのは下げればよいだけの話ではあるが、それ以外の点というのはなかなか改善するのが難しい。
それでも是非諦めずに、腰を据えて相手探しをしたいところ。

私がこう言うには当然根拠があって、そういう事例をいくつも見てきているから。

例えばファンドが投資先を手放すとき、彼らはかなり高い条件を希望する。
いやー無理でしょうなんて思っていると、数年後にM&Aが成立したというニュースを目にする。
おー売れたんだ!なんていうことを年に1回は言っている気がする。

あるいは、とある案件で私が苦戦していたことがあった。
だいぶ手広く営業活動をしていたものの、買い手が見つからない。
そんな時に、不動産の売買仲介をされている連携していた方とお会いすると、紹介したい人がいるとのこと。
その方は上場企業の社長も経験され、買収実務が豊富、ちょうど独立されて、M&Aの仕事をされたいとのこと。
秘密保持契約、協定契約を締結させてもらって、実はこんな案件があってと相談すると、その方がちょうど財務顧問に入っている会社が興味を持つかもしれないとのこと。
その会社は当該案件とは全くの異業種で、私の営業リストにはどうやっても載ることのない中小企業。
聞くと、社長が代替わりしたところで、ちょうど当該案件の業界への進出を考えられているとのこと。
結果その会社で成約した。

買いたい人が1人いれば成立するのがM&A。
1人ぐらいならどこかにはいるかもしれない。
なので、シンドイのは良く理解するものの、諦めないことを推奨したい。

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