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【書録切書】 2021/01/03


 新年明けましておめでとうございます、中祇園です。
 継続は力なりってことで、できるだけ何か毎日投稿しようと思います。
 さて...



 「書録切書」では、その日に読んだ文章で印象に残ったものを載せていきます。
  (...多く書こうとすると、すぐにヘタるのでとりあえず一日一箇所目標で)


西村佳哲『自分をいかして生きる』ちくま文庫、2011年

 でもその「いい仕事」とは、いったいどんなことを指すのか。これはなかなか言葉に出来ずにいた。今はこう思う。僕が魅力を感じ、満足を覚えるのは、「いる」感じがする仕事である。

「いる」・「いない」は、「上手・下手」じゃない。美味しいに越したことはないが、極端な話、不味くても「いい!」と思える店もある。
 そしてそんな仕事に触れている時、自分は元気になっている感覚があるのだった。
                               (39頁)




 ついでに、研究している折口信夫の名言(...迷言?)をば一句。

この情緒を煽りたてるものは、心頭を衝く『えらばれたる人なるわれ』といふ増上慢である。しかし遂にこの愚劣な貴族趣味の崩れる時が来た。これまで趣味の城壁で堰きとめられてゐた愛の流れが、漲り出た様な心地がする。
  (「零時日記(I)」旧全集文庫版第28巻、1頁/初出「中外日報」1914年)


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