「バレンタインの悲劇」 ＃20字小説
ダメ！チョコレート、口から出してきてよ！
【完】（20字）
【あとがき】
本稿は、「＃20字小説」の作品です。
「20文字で小説を書く」というルールに沿って仕上げました。
息子の語った実際の言葉に基づいて創った作品になります。
我が家の息子が、幼稚園で女の子（Hちゃん）から初めてのバレンタインチョコをもらいました🥹💖
とても喜んでいそいそ帰ってきて、すぐにでも食べようとしていたので、「夕食の後にしよう」と提案。
息子は夕食の野菜を残しやすいので、全部食べ終えてからオヤツを食べる約束をしています。
後ろ髪を引かれる思いでチョコクッキーの入った袋を振り返りつつ、頑張って約束にしたがった息子。
エラいぞ！👏と思い、ご飯の後に食べれるように、と机の上にクッキーを飾っておきました。
その日はご飯を食べるのも一苦労で、卵かけご飯にしてやっと白米を完食。
さあ、ご褒美のクッキーを食べよう🍪❣️
と見渡すと、なぜか置いてあった場所にクッキーがありません。
何？もしや？
と思い、妹の方を見ると……
すでにムシャムシャと何かを食べ終わった模様😅
これはマズいぞ！と思いつつ、妹に
「もしかして、お兄ちゃんのクッキーを食べちゃったの？」
と聞くと、
「お兄ちゃんが時間かかりすぎたのが悪いんだよ」
と、なんとしらばっくれている！笑
これは、ママが謝るしかない案件だ……😭と、
「お兄ちゃん、ごめんね。Hちゃんからのチョコクッキー、Nちゃんが食べちゃったみたいで…」
と息子に、謝ると……
「ダメ〜！チョコレート、Nちゃんの口から出して〜！口から出してよぉー！」
と顔を真っ赤にして怒り、ついには大泣き。
ごめんよ。
そうだよね。
初めて女の子からもらったチョコだったもんね。
息子の短い5年間の人生のなかでも、まあまあの悲劇だと思います。笑
あやまっても怒りはおさまらず。
「ママ、今すぐ、同じやつ作って！」
と泣いています。💦
同じやつ…クッキーの材料ないから難しいな😓
しかも、Hちゃんのクッキーなんて再現できない。笑
ガトーショコラなら準備してたんだけど。
そこで、ガトーショコラをご提案したところ、
「ガトーショコラダメ〜！Hちゃんのチョコレートなの！うぇーん😭」
とな。
初めてのチョコの思い出が、切なくも悲しいものになった息子、5歳でした🤣💦笑
でもね。
次の日気を取り直して、ガトーショコラ作りましたよ💓
相変わらず「チョコが……」とぐずぐず拗ねてましたが、こちらがチョコレートを湯煎しはじめると、匂いをクンクン。笑
「このチョコ、食べれるの？(´;ω;｀)グスン」
と寄ってきたので、代わりに手作りのガトーショコラをつくって、食べましたとさ♪
Hちゃんのチョコクッキーの味は、妹のお腹に聞かないと分からないけど、初めてのガトーショコラが作れてよかったね💓
Hちゃんには来年もまた、チョコクッキーをお願いしようかな🥰
というわけで、我が家のバレンタインの悲劇でした♪
最後までご覧くださいましてありがとうございました🌸
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