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組織開発の本質とは何か?

経営者、マネジャー、スタッフそれぞれの立場から、組織に対する様々な不平・不満の声が上がります。
興味深いのは、企業規模や業種を問わず、その内容が共通していることです。
まるで組織という存在が、私たち人をコントロールしているかのようにも捉えられます。

人が組織を創るにも関わらず、なぜ人は組織によって多大な影響を受けてしまったり、もっといえば、組織によって強烈に制御されてしまうのでしょうか?

実際に組織規模が大きくなればなるほど、多くの人は自分一人の力では組織は変えられないという気持ちを抱きがちになります。

しかも、組織の下位階層のみならず、中間層であるマネジャーや経営トップでさえも同様の認識を持つことは珍しくありません。
そして、知らず知らずのうちに、「組織的他責化」が生み出されてしまうのです。

もし組織が一つの生命体であるかのように見てみたら、私たちはどのように組織と向き合い、より健全な組織づくりを可能にしていけばよいのでしょうか?

組織に所属する一人ひとりが輝きを放ち、充実感と貢献意欲に満ち溢れ、持続可能な社会の実現に向けた働きを生み出せるようになるためには、どのように組織を創り出していけばよいのでしょうか?

そのために大切なものの見方の一つが、「目に見える領域」だけではなく、
「目に見えない領域」を統合的に扱うことです。

システム思考と言われるものですが、ポイントは、「目に見えない領域」と
「目に見える領域」の両方に着目する必要性に加えて、それらが相互に影響を及ぼし合う「相互依存関係」であることをつかむことです。

わかりやすい例の一つとして、「氷山モデル」があります。
例えば、「会議が増えている」という出来事の水面下には、会議を増え続けさせる構造的な問題が隠れています。
その構造的な問題を扱わない限り、対症療法的にミーティング研修を行っても、会議の数を減らすことはできません。

もう一つの例が、「人の内面」の動きに目を向けることです。
仕事上のコミュニケーションは、トラブルや成果など目に見える「コト」に着目されがちで、その人の内面の葛藤や背景にある意図といった「ヒト」の側面はないがしろにされやすいです。
しかし、その内面の動きに目を向けなければ、その人の行動や振舞いは変わりません。

特に、仕事上(特に上司-部下間)のコミュニケーションは、目に見える
「コト」に着目されがちであり、その人の内面で展開される「ヒト」の側面はないがしろにされやすいのです。

「目に見える領域」だけではなく「目に見えない領域」を見える化し、対話を重ねて、未来を創り出すことこそが、組織開発の本質だと言えるでしょう。


『目に見えない領域』に意識を向けた時、組織に立ち現れるものは何ですか?

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