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新年のご挨拶「人的資本経営と成人発達理論」

あけましておめでとうございます。
旧年中は一方ならぬご支援を賜り、誠にありがとうございました。

私は6月末に独立20年目を迎えると共に、処女作となった「人と組織の問題を劇的に解決するU理論入門」が出版されてから1/21で丸10年になります。
文字通り、節目の年を迎えております。
狙ったわけではないのですが、延びに延びて結局、丸4年がかりで「ビジョン・プロセシング(仮称)~人と組織の「未来と向き合う力」をどう育むか~」( https://amzn.to/3UGRbKL )を英治出版より上梓させていただきます。処女作から10年経って、U理論の解説書ではないオリジナル作品を世の中にお届けできるのは、少し不思議な感じもしています。

昨年の年頭ご挨拶の際にも本書を出版しますとご報告していたので、お恥ずかしい限りですが、何度も、何度も、何度も書き直しましたので、自分なりに納得のいくものをお届けできるようにはなりました。

こうした節目を迎えた時だからこそ、「この次の10年はどうしたいですか?」と問われそうですが、広まったり、深まったり、道に迷ったりしたものの、今から思い返しても、独立した当初から「根っこ」のところは何も変わらないなと思っています。

そんな中で、今後数年間、私にとってのテーマになるだろうと思っているのが、
人的資本経営と成人発達理論
です。

私自身が約8年に渡り、成人発達理論に傾倒していることもあります。
しかし、それ以上に、人的資本経営への関心の高まりにより、成人発達理論に対しても半ば強迫観念にかられるかのように注目されているようにも感じます。
面白いことに、人的資本経営に本質的に取り組もうとされている会社であればあるほど、成人発達理論の利点を活かした形で変革を遂げていきますが、そうでない会社は成人発達理論の負の側面の地雷をしっかりと踏んでいくように思います。
その違いはどこにあるのか。

それはシンプルに
「させる/やらせる思考」or「ささえる思考」
にあるように思います。

成人発達理論にはたくさんの学説があるものの、共通しているのは、「即席ラーメン」のように人が育つわけではない。
ということです。
「させる/やらせる思考」は、会社の都合を押し付けるかのように、社員の成長を「栽培」しようとします。その「促成栽培」を可能にするために、成人発達理論を活用しようとしますが、そうした姿勢がそもそも成人の発達を促さないのだ、ということを思い知らされることになります。

それに対して、「ささえる思考」は、会社業績はもちろん大切にしながらも、人がそれぞれのペースで発達するという原則を理解し、寄り添いながら「何があればその人が唯一無二の人生を歩めることになるのか」について、真剣に考えようとします。
そうした姿勢に立てばたつほど、成人発達理論は、語り掛けてくれるかのように、私たちに道を照らしてくれるように思います。

結局のところ、「人的資本経営とは何か?」について、どこまでその本質を語れるのかにかかっているように思います。

私は、環境変化が激しく答えが見えない世界だからこそ、人的資本経営の本質に迫ろうとする方々とこれからも一緒にお仕事させていただきたいなと思っています。
もし、少しでも琴線に触れるようなことがございましたら、ご一報いただけますと幸いです。

本年は、「ビジョン・プロセシング(仮称)」の出版に加え、私が監訳を担当させていただいた「『人の器』を測るとはどういうことか?」(オットー・ラスキー著、加藤洋平翻訳)の出版、そして、SOUNDカードによる各種メディア出演などを控えております。
その手始めに、1月にはSOUNDカードの実践事例として株式会社エス・エム・エス様と共にテレビ番組に出演させていただきます。詳しくは後日、弊社ホームページ等で順次お知らせいたしますので是非ご覧いただけましたら幸いです。

本年も変わらぬご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

オーセンティックワークス株式会社
中土井 僚

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