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第三世代のファシリテーション

1990年代の半ば頃にコーチングが紹介され始めブームとなり、それに遅れる
こと10年程たった2005年頃にワールドカフェに代表される手法が輸入された
ことからダイアログのブームになりました。

それからさらに15年以上経ち、ダイアログは今やマネジメントやチームビルディングに欠かせない手法の一つとして、組織に根づきつつあるのを感じます。

リーマンショック後は、景気の不透明感も相まってギスギスした職場を何とかしようと「腹を割って話す」というニーズからダイアログが注目されました。

景気が回復して以後は、そうした「流血」を止めるための手段としてダイアログが注目されることはなくなり、イノベーションという観点から注目されるようになりました。

それは複雑性が高まり続ける中で、従来のトップダウンではどうにも形にならないという感覚から、如何に多様な知恵を結集するかという力強いニーズです。

それはダイバーシティや働き方改革という社会の要請に応えるためというより、「そこにしか活路はない」という消去法によってたどり着いた力強い仮説です。

しかし、そのニーズに対して、世の中に流通している従来のファシリテーションやダイアログの手法は追いついていないと感じています。

ロジカルシンキングに基づく議論の整理をファシリテーションの第一世代ととらえ、ダイアログに基づく「安心安全にみんなが自分の思いを語る」ということを第二世代ととらえた場合、現在求められているのは第三世代のファシリテーションだと感じています。

第一世代は左脳的であり、父性的であることからPowerのファシリテーションなのに対して、第二世代は右脳的であり、母性的であることからLoveのファシリテーションだと思います。

第三世代はPowerとLoveの融合ということになるわけですが、それは単純な
足し算ではないということがここ数年でわかってきました。

それは「創発的統合」ともいえるものであり、即興性がより強く求められるという意味でジャズ的な要素が増えています。より人間の本質を扱うということが求められているとも言えると思います。

つまり、手法やテクニックを超えて、一人ひとりの心の奥底にある痛みや本当の願いに光を当てることこそが、複雑性の高い現代において、チームや組織が可能性の未来に向かって前進するために必要なのではないでしょうか。


あなたのチームや組織が、本当に願っている可能性の未来は何ですか?


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