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【藁灰釉の白】は【滝の白】

小代焼中平窯の西川です(^^)
今回は小代焼で釉薬の主体となる『藁灰釉』についてのお話です。


全国的には『藁灰釉』『藁白釉』と呼ばれます。
小代焼での『白小代』、唐津焼での『斑唐津』も同じ種類の釉薬を意味します。

釉薬(ガラス質)に一定量以上の藁灰を入れると白くなるのですが、それがどのような原理なのかというお話です。


藁灰釉(青小代)


実は藁灰釉そのものは透明らしいのですが、
釉原料に藁灰を混ぜることで1000分の2mm程度の細かい気泡を含みやすくなるらしいんです。

この、細かい気泡に光が乱反射することで人間の目には白く見えるんだとか。

これは無色透明な水が滝になると、
細かい気泡を含みながら流れ落ちることで白く見えることと同じような原理
だそうです。


上記の原理は佐賀大学の角縁進氏がおっしゃっていた内容です。


私は顕微鏡を持っておりませんので「そうらしいですよ」という感じでしかお話できませんが。

歯切れの悪い言い方ですみません…(^^;



飴釉と藁灰釉の掛け分け
まるで滝のようです。


昔から藁灰釉の流れが滝に例えられることがありました。

昔の人は藁灰釉がどんな原理で白く見えるか知らなかったはずですが、なかなか的を得た例えをしていたのだなぁと感心しております。



2023年8月14日(月) 西川智成

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