強く見せるものほど弱く見えるだろう、という話

 麻雀から学んだことシリーズ、と書くと大層な話に見えてしまうので、タイトルは各論的に。Twitterでぷちぷち書くだけなのももったいないと思い、一旦、自分の考えを整理しがてら、麻雀を始めてから心がけていることを少しだけまとめてみることにした。

  1. 少なくとも、一つの場では態度を一貫させる
    本音をいうと、いつもいいことに接していたいし、いつも楽しい気分でいたい。ただ、たまには人に対して厳しく接しないといけないだろうと思う場面もあったりはする。そこはスタンスにもよるのだが、私自身は、未熟さも手伝ってか、態度を変えないといけないと思っている人。常に朗らかでいられる人もいるのだが、そういう人は大抵人間ができていて、尊敬することが多い。
    話を戻すと、例えば、途中までお説教していた人が急に笑いだした日には「何事?」となる。怒りを通り越して笑い出した、はそれはそれで怖いのだが、その表情変化でもって、場を掌握することは難しいだろう。言い換えると、その場を軽く見られてしまい、お説教の効果がなくなるどころか、最悪、その人自身が軽く見られてしまい、良くない影響が続く可能性がある。
    麻雀だと、最初の数巡でドラをバンバン切った挙げ句、手牌がまとまったので急にリーチするとか、攻め続けていたのに希薄な理由で急に妙に降りてしまうような状況が近いのだろうと思う。
    少なくとも、人に対する態度に自信がなかったり、付き合いの短いうちは、トリッキーなことは避け、オーソドックスに構えておくのが良さそうで、それが例えば、一つの場(麻雀では一局)では態度を一貫させること、と言えるのではと思う。

  2. 強く見せるものほど弱く見える
    強い言葉を使う、あるいは語気強く話す、話さなければいけないこともあるだろうが、それが常に続けばどうか。長く付き合えば、そういう人だ、と思われてしまうか、あるいは臆病ゆえに強く見せている、と見透かされてしまう可能性がある。
    麻雀では、リーチをされた場合、フリテンでない限りはロンをされる危険があり、よく「リーチで押さえつける」などと言われる事があるのだが、では、極端な話、そのリーチ者が2000点でしかリーチしないとわかった場合、自身の手が高い場合は押し返されてしまう可能性が高まる。(ことリーチに関しては、希薄な根拠でダマテンしてしまうとそもそも臆病に見られてしまうので、それはそれで難しい。)
    態度を一貫させる、にも関連するのだが、間違った態度を続けていても良い効果は産まず、その場その場に応じた態度が求められるのだと思う。それが、例えば、ずっと朗らかに笑っている、のも良いのだろうが、その態度が嫌だという人もいるだろうから、初対面に近いうちは、ポーカーフェイスが無難なのでは、とも思ったりする。それも場に応じても異なると思うが、少なくとも、何かあったときに安易に威圧したり、強く見せても、あまりいい効果は産まないだろうと思う。

最後に
 実は本記事は、私自身に対する過去の反省も含め、記載している。かつて私は、こと仕事となると、相手のある話は「押し得」と考えていて、必要な要求ではあるが、高い要求を相手に突きつけて、その勢いで最後まで無理を求めていた。相手が「やらない」となれば「じゃあ知りませんよ」とばかりに相手を突き放し、極端な言い方をすれば、笑ゥせぇるすまんの喪黒さんのごとく、相手を落とし穴に突き落としていた。言ってしまえば、トリッキーな対応をしていたのだと思う。
 でも、大事なのは、日頃どうオーソドックスに接するか、そして「オーソドックス」の質をどう上げるか、言い換えると、自身のスタンスをどう確立し、人との距離の取り方をどうとるかでは、と最近思い始めている。人によっては、そんなことを考えず、うまくできてしまう人もいるのだろうが、私は意識的にやらないと難しいし、まだ掴みきれていない部分が多々ある。そこはもう、これから考えるしかないにしても、このような気づきを得られたことが、私にとってはとても大きかった。

 以上

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