気づくのが遅かった現実

私はこの春から晴れて新社会人となった。

就職先は短大時代の部活の顧問から勧められた会社だ。

職種でいうと建設業の施工管理という仕事である。

なぜこの会社を選んだかというと、住んでいる場所からとても近い場所にあり、かつ完全週休二日という点にとても惹かれたという単純な考え。。

さらに私は実家が遠方にあるので、家賃補助が8割負担の対象になるということもあり、とても好条件だと思っていた。

しかし、私の考えは甘かったということが、今になって分かった。

新人研修は約一か月間。

その間にビジネスマナーや会社の行っている事業について理解するような講習がある。

その中で先輩社員との座談会があった。

最初は他愛もない話で場が盛り上がっていたが、総務の方から実際の仕事についての質問をしてくださいとの指示があったので、一番気になる点を聞いてみた。

それは残業時間についてだ。

私にとって一人の趣味の時間が何よりも大切だ。なので残業時間が多いと自分に使う時間が無くなる。

求人票では平均残業時間は29.2時間と書いてあり、中々多いけど何とかやれる程度だろうと思っていた。

先輩社員の回答は、
 先輩社員:「これって言っていいんですかね?」
 総務:「包み隠さず行っちゃいなよ!」
 先輩社員:「月に多くて100時間くらいかな」
この言葉を聞いた瞬間完全に気を失いかけた。
 先輩社員:「多いときは140時間くらいしてるかな、それで帰      
 るのが遅いときは夜中の一時くらいになることもあるよ」
この時点で返す言葉はなく放心状態になるしかなかったです。

この日帰ってすぐに施工管理の仕事についてじっくりと調べたら、「残業は当たり前、定時で帰れることの方が珍しい、労働基準法なんてあってないようなもん」などボロクソに書かれていた。

この時初めて施工管理の仕事が激務だということを知った。

そして、本当に自分の考えが甘かったこと、施工管理についてよく調べなかったのかを後悔した。

そしてようやく新人研修も終わり、配属されることになった。

私の配属は技術部というところ。

激務とは言っても今は閑散期で、することのない日は俗にいう社内ニートのようにパソコンの前に座っているだけのような状態、その他はオンライン型の講習を受けるか、先輩の現場についていくなどして過ごしている。

簡単な書類作成を任されることはあるけど、これと言って業務らしいことはまだやっていない。

やりがい不足を感じる。

新入社員が誰もが通る道だとは思う。

そんな中先輩社員と話す機会があった。

「入る会社間違えたねー、まじでこの会社クソだよ」 
などと言われて正直傷ついた。

自分がせっかく選んだ会社なのに、入って早々そんな風に言われるとは…

しかし、先輩社員が言いたいことはよくわかる。

実際に会社が上手く一人一人の業務量をコントロールできていないのは見ていて分かった。

これは必ずしも会社のみの責任ではなく、建設業に根強く残っている体質的な問題も少なからずあると思う。

建設業界は2024年4月に36協定が施行されることになっている。これによって今後いい方向に向かっていくのか、それとも変わらないのか…

まだ、絶望するには早いと思う。

実際の業務を見た感じ、とてもやりがいを感じることができそうでワクワクしているのが本音だ。

ネックなのは残業時間だけでその他はとても良いと感じている。

IT化や自動化化が進めばもっと効率的に業務ができると思うが実際に浸透するまでは時間がかかりそうだ。

建設業全体がもっと働きやすい環境になることを願っています。

この他は多くは語りません。

ただ自分には向いていない業界だったということ(残業時間的に)、業界の分析はきっちり行ってメリットデメリットをしっかりと出すこと、それだけが私の言いたいことです。





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