これからの時代がおもしろくなりますように

TVCMをみていると、考えかたがださいなぁと思うことがふえた。職業病として広告をみたとき、どこをどうすればもっとよくなるかを考えてしまう。しかし最近のTVCMの多くは、まず方向性から考え直した方がいいのでは？と思うものが多い。これは年をとったせいもある。これはあれの流用だなとか、あれと同じじゃんみたいなことは経験値からくるものだ。でもこう思うものはまだよくて、もっと目をあてられないものもある。タレントに頼りすぎでアイデアがないもの、サービスをただ羅列させたもの、視聴者に見てもらう手段としてだまし討ちのようなことをしたり。テレビ番組は制限がある中でも、おもしろいものをつくろうとしている。だがCMは企業のものだ。代理店や監督が「こうした方がいい」と言っても採用されなければ実現しない。「だったらやらない」なんてことを言えるのはひと握りの人間だけだ。説得させるのも仕事という意見はその通りではあるのだが、ぼくの肌感だと聞く耳をもたない人がふえたようにも思う。「こういうものを作ってほしい」なんて言われることもふえた。同じようなものを作っても効果はでないのに。だって既視感のあるものより新鮮なものの方が好意的に受けとれるでしょう。企画者や制作者が作りたいだけの企画は問題外ですよ。念のため。
みんなが詳しくなりすぎたんでしょうね。調べればでてくるし。半端な知識をもつと、もっともレベルが低くなる。物事は初心者がレベル2〜3だとしたら半端に学ぶとレベル1〜2に下がることがある。変に頭がこりかたまってしまうからだ。また念のためですが、クライアントが口をだすなと言ってるわけではないです。オリエンで詳しく言いすぎる人がいます。まじめな人ほどそうなりがちなのですが、最初は少し乱暴なくらいの方がいいんじゃないでしょうか。そこから企画がでてきてから考えてもいいのではないか。企画なんて修正は当たりまえだし、リスペクトをもって対等な意見交換をさせてくれれば、いやな気になんてなりませんよ。
CMは時代を映す鏡。これからの時代がおもしろくなることを望みます。

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