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【#3】VCの世界を探る:ファンドの報酬体系


⑴ はじめに

スタートアップ公認会計士の中辻です。 この度は、本記事をお読み頂きましてありがとうございます。

なお、noteだけでなく、X(旧Twitter)でも情報発信を積極的に行っていますので、フォロー頂けますと幸いです。アカウントは👉@Naka_CPAです。

ベンチャーキャピタルのビジネスモデルの収益源は、「管理報酬」と「成功報酬」の2つがあります。スタートアップとしては触れる機会が少ないですが、両者を知っておくことは発行体として重要なことです。

本noteでは、ベンチャーキャピタルの収益源について解説させて頂きます。

⑵ ベンチャーキャピタルの収益源

❶ベンチャーキャピタルの収益源

ベンチャーキャピタルは、スタートアップに対する投資を専門とするファンドであり、そのビジネスモデルは主に「管理報酬」「成功報酬」の2つの収益源によって成り立っている。以下に、これらの収益源について詳しく説明する。

ベンチャーキャピタルのマネタイズ

❷管理報酬

管理報酬は、ファンドの運営・管理に対する報酬となる。一般的なベンチャーキャピタルファンドでは、投資期間中はファンド規模(出資約束金額)に対して年率1.5%〜2.5%、回収期間中は投資残高に対して年率1.5%〜2.5%が管理報酬として支払われる。

投資期間中 v.s. 回収期間中

なお、管理報酬は、ファンドの運営や管理に必要な費用(人件費、オフィス費用、ソーシング活動、デューデリジェンスなど)をカバーするために使わる。そのため、投資期間中は、出資約束金額に対して、回収期間中は投資残高に対して支払われる。

❸成功報酬

成功報酬は、ファンドの投資成績に対する報酬であり、ファンド運営者の成果に応じて支払われる。一般的なベンチャーキャピタルの成功報酬は、元本を超えた部分(アップサイド)の20%が支払われる。

ベンチャーキャピタルの成功報酬

成功報酬は、投資先の企業が成功して大きなリターンを生み出した場合にのみ発生する。例えば、企業がIPO(新規株式公開)を行うか、M&Aなどで収益を上げた場合となる。この成功報酬は、ファンド運営者のモチベーションを高める重要な要素となっている。

また、場合によっては「ハードルレート」と呼ばれる最低限の収益率を設け、そのハードルを超えた場合にのみ成功報酬が発生する仕組みも存在する。

⑶ 最後に

この度は、本記事をお読み頂きましてありがとうございました!

今回は、ベンチャーキャピタルの報酬体系について解説させて頂きました。なかなかベンチャーキャピタルの報酬体系に関して触れる機会はないので、皆様のご参考になれば幸いです。

最後になりますが、TwitterにてIPO・ファイナンス・スタートアップ・マーケット・ベンチャーキャピタルなどの情報を積極的に発信していますので、Twitterアカウントをフォロー頂けますと幸いです。

⑷ 免責事項

正確性について万全を期しておりますが、その内容について保証するものではありません。事業に影響を与える可能性のある事項については専門家にご相談頂く必要があります。

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