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おじさんが筒を持っている

休日の朝。昨晩はよく眠れたのか旦那が「ちょっと打ちっぱなしに行ってくる」とゴルフバックを片手に朝から元気よく出かけていった。

一方で上手いこと眠れなかった私はのろのろと着替えて朝食の支度をする。息子と自分の2人分のパンを焼き、ソーセージなどを炒めて食べた。

食べ終わると息子を着替えさせて部屋を軽く掃除。化粧をしていると旦那が帰ってきた。
今夜、花火大会があるらしいので行ってみないかと。

コロナ禍に生まれた息子。昨年までは中止になることも多く、まだ一度も花火大会や夏祭りといった行事に連れていったことが無かった。
会場までは車で1時間くらいかかるので帰宅が遅くなりそうだな・・とも思ったが、いい機会だと行ってみることにした。

夕方に出発すれば良いのでとりあえず私はスーパーへ食材の買い出しへ。旦那と息子は近所の美術館へ。

食材の買い出しは1週間に1度まとめて行う。1週間分の献立をしっかり決めてから買い物などということはなく、その時目についたものをカゴに入れていく。

丑の日が近いのでやたらにうなぎの圧が強い。お値段が優しければ買おうかと覗いてみるも、なかなか勇気のいる値段だったので手を出さずにおく。

行き当たりばったりな買い物を済ませて帰宅。せっせと食材を冷凍したり片付けていると息子と旦那が帰ってきた。
現代アートの企画展でゴミ箱がたくさん展示されており、どのゴミ箱が好きかと盛り上がったらしい。

3歳児を連れての美術館。ハードルが高いんじゃないかと心配したが静かに見ていたようだ。えらい。

昼ご飯を食べ、夜に備えて息子を昼寝させる。息子が寝ている間に雑務をこなそうと企んでいたが一緒にしっかりと寝てしまった。

花火大会から帰ってこられるのが普段の就寝時間あたりになりそうだったので、すぐに寝られるようまだ明るいうちに風呂を沸かして入る。
いつもと違うルーティンに息子は何事!?という顔をしていた。この後お出かけするから先に入るんだよと丁重に説明し入浴していただいた。

風呂を終えて出発する。
屋台がどれくらい出ているのか分からないので、何も買えなかった時の保険としてパンをいくつか買ってから向かう。

車内では友人の子が夏祭りでチョコバナナを食べている写真を見て「僕もこれを食べたいのですが・・!」と息子がそわそわしていた。
売ってたら買ってあげるねと言うものの、果たして屋台はあるのだろうか。

会場付近に着くも、駐車場の無秩序っぷりがすごくて停められない。
そこ、もう少し詰められるよね?といった微妙な間隔で停められている車が多くあったり、車の並びがガタガタで駐車するのに勇気がいるような場所しか空いていない。

結局、会場から結構離れた空いている駐車場に停めることになった。会場までしばらく歩いたが、風が涼しく気持ちよかった。

会場に着くとお囃子の迫力ある太鼓の音が聞こえてくる。そうそう、祭りのこの感じ好きだった。

屋台はあまり数が出ていないようで、焼きそばやたこ焼きといったしょっぱいものは長蛇の列ができていた。そしてチョコバナナの屋台は・・ない!

花火が見えそうな場所に私と息子は待機し、旦那が何か見繕ってきてくれることになった。

息子としばらくお囃子を聞いていると、りんご飴を手にした旦那が戻ってくる。すぐに買えそうなものはこれしか無かったとのこと。

りんご飴を初めて食べる息子は、最初歯が立たない様子だったがなんとか飴部分をかじってりんご部分へたどり着いていた。チョコバナナショックが起きるかと思ったけれど、りんご飴に満足したようでホッとする。

そしてこんな時のために買っておいたパン。良かったと思いながら食べた。

そうこうしていると花火が始まる。今日見に来たのは手筒花火。おじさま方が持っている筒から勢いよく火花が上がる様を興味津津に見つめる息子。
最後にボンッ!と大きい音が鳴り、カメラで息子を撮ることに気を取られていた私は息子以上に驚いて「うわぁ」と声が出たので恥ずかしい。

初めて見る花火が普通の打ち上げ花火ではなく手筒花火になった息子。今後打ち上げ花火を見た時、あの下ではたくさんのおじさんが筒を持っているのだと勘違いしてしまうのではなかろうか。

帰宅ラッシュを避けるため、花火が中盤に差し掛かったあたりで撤退する。駐車場までの道中は疲れてしまった息子を旦那と交代で抱っこして歩いた。

3歳としてはちょっと大きめな息子。抱っこして歩いていると普通に腕がしびれてくる。あっという間に抱っこできなくなってしまうのだろうな。
でも「抱っこして」と言ってくれるうちはありがたく抱っこさせてもらいたいと思う。

りんご飴とパンだけではさすがに足りないので、帰りにスーパーで総菜を買い車内で食べた。屋台メシはほとんど味わえなくともかなり楽しい。

帰宅すると「たくさん楽しかったねえ」と息子。100点の感想をありがとう。夏のうちにまたどこかの夏祭りに行けるといいね。



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