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子供だましに引っかかるのは子供ではなく大人である

なんだか理屈はよくわからないのだが子供たちはなんとなく本質的なところを突いてくる。
こちらが手を抜いたら一発で見抜いてくるのである。

大人が本気かどうかをつぶさに見ているのかもしれないとも思う。

先日5歳の娘が私達の絵を描いてくれた。
私だけたくさん汗をかいている。

今までは眼鏡をかけている姿しか描かなかった。
でも今回の絵には眼鏡ではなく汗が描かれている。
心当たりはある。

先日ドールハウスを作った。
夏の暑い中での作業だったので毎回汗だくだったのだ。

子供はやっぱりそういう所を見ている。
普段描き忘れるはずのないトレードマークの眼鏡を描き忘れるほど彼女にとっては印象的な姿だったのだろう。

プレゼントしたあの日 私の胸もとに喜んで飛び付いてきたあの姿を私も忘れないだろう。

◇◇◇

ある日 彼女はマクドナルドの絵を描いた。
何も見ずに描いた絵だからいろいろとデフォルメ化されている。

でも気付かれたでしょうか?

Mの右下の赤い存在に、、
きくとコレはドナルドだと言う。
もっとツッコむと「ドナルドがゴミ箱にゴミを捨てている姿なのだ」と言う。

そういえば「このマークって何っ?」ってたずねられた記憶がある。
「ゴミはゴミ箱に捨てましょうって意味だよ。ちっちゃくてかわいいね。」と答えた。
彼女は目を輝かせていた。

何日も前の話なんだけれども、彼女の頭の片隅にはずっと残ってたんだね。
そう。そのちっさなマークは「ぱっと見ただけでも意味が伝わるように」とどこかのデザイナーさんが一所懸命に取り組んだ大きな結晶なんだ。
ちっさいけどね。

そして君は憶えていた。誰か本気でデザインしたマークだからかもしれないね。

一つ一つの出来事が局所的に記憶されていて、ある時にばばっと出てくる。そしてそれはその時に一番印象的で衝撃を受けたエピソードなのだと思う。

人は未知のものに触れるととても衝撃を受けるのだ。
それは子供も大人も関係ないんだけど、子供が受ける衝撃はとっても純粋なのだと思う。
大人はどうしても目がくもってしまうことがあるんだ。理屈で考えてしまったり、自分の感性を信じられずに他人の評価で判断したり。
これは少し悲しいことだよね。

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