土用の丑の日になると思い出す、「うなぎ事件」
今週は土用の丑の日らしいですね。
毎年この時期になると、おばあちゃんとの「ある事件」を思い出します。
我が家は両親が共働き&不在にしていることが多かったので、ご飯はいつもおばあちゃんが用意してくれ、時には孫たちの送迎もしてくれていました。たくさん面倒を見てくれていたる分、ぶつかることも多く・・・。性格が似たもの同士なのか、私が思春期だったからか、いつもぶつかってばかりでした。
でもどちらも頑固なので、ケンカになっても両者一歩も引かず、そして最後までどちらも謝りません。笑
それでもケンカしたままずっと口を聞かないわけでもなく、翌朝にはケロッといつも通り話したり・・・。不思議な関係です。
そんなある日、我が家で語り継がれる「うなぎ事件」が勃発します。
高校生時代、土用の丑の日にテレビで見かけた”うな重”がとても美味しそうだったのでおばあちゃんに「今晩はうな重が食べたい」と言いました。それまでうなぎなんて、なんなら苦手だと思っていたのに、どうしてもテレビのうな重が美味しそうだったんですよね。すると祖父母が二人して「それなら今晩は、近所のうなぎ屋に行こう」と言ってくれたので、私は夜を楽しみにしていました。
すると夕方、おばあちゃんが「ご飯だよ〜」といつもと同じように呼びに来たのです。「あ、もう出かけるって意味かな?」と思ってダイニングに行った私は一転、テーブルに用意された”ブツ”を見て怒り狂ったのです。
それは、どんぶりご飯に蒲焼きを乗せた”即席うな重”。いや、もはや私にとっては”うな重”ではなかったのです。「ご飯の上に、ただうなぎの蒲焼を乗せただけのもの」だったのです。
するとガッカリしている私にさらに追い討ちをかけるように、「口に入れたら一緒でしょ」とか言うおばあちゃん。なんという暴言!「そんなこと言ったら世の中の料理、全部そうだわ!」と、身も蓋もないおばあちゃんの一言に私はさらに怒り狂い、結局最後は「そんなもの、絶対に食べないから!」と部屋で籠城を始めました。
ちょうどその頃、仕事から帰ってきたヘトヘトの母親が姑から(怒りをぶちまけられながら)事情を聞き、「やれやれ。またか。。」という顔をしながら私の部屋へやってきました。私も一歩も譲らず、「絶対に許せん!だってうな重とうなぎを乗せただけのどんぶりご飯は絶対別物!」と言い張り、結局母がうな重を食べに連れて行ってくれ、私も大満足。一件落着です。(おもちゃを買ってもらいたい、小さな子どもみたいですね。。苦笑)
でも今考えても、やっぱりどんぶりご飯にうなぎの蒲焼きを乗せただけでは、”うな重”とは言えないと思うのです。(しつこい。笑)私は食べることが大好きなので、食べ物の恨みは結構根に持ちます。でも「うなぎ事件」は、いまだ思い出すとクスッと笑える思い出でもあります。
ちなみに「うなぎ事件」に関して、こちらもいつものようにどちらも謝ってはいません。まぁある意味、休戦状態ですね。でも私とおばあちゃんの間にはいくつもの休戦事件があるので、もはや決着をつけることはないのでしょう。
私とおばあちゃんの、不思議な関係。
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