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継続の価値

2021年12月。自分が関わっている公務員の人材育成をテーマにした勉強会(公務員人材開発研究会 通称:公人研)が、2017年5月のスタートから4年7か月で節目となる50回目を開催しました。ひとつの取り組みを約5年間、ほぼ毎月開催してきました。「50」という数字を見たとき、継続して積み重ねてきたことを実感しました。

この50回の価値は「継続」と言われますが、この「継続」には様々な価値が紐づいています。今回は、文字に起こして振り返りたいと思います。

〇各回のテーマの主体は参加者からの提案や企画を中心に実施していること
課題は参加者の皆さんの現場にあります。理論を学び、それを現場で実践するためには、参加者の皆さんの課題に沿ったテーマ設定が必要です。公人研は可能な限り会員の皆さんからテーマを募集し、企画してきました。50回のうち、約半分は会員の皆様からの提案でテーマ設定しています。

〇なるべくわかりやすいテーマとする(難しく凝った設定をしない)
参加者は研究者ではなく実践者です。そして、悩んでいるときはなるべくわかりやすく簡単に考えられる状態が求められています。これは事務局である自分に向けても常に気を付けていることです。深掘りすることを重視していますが、基本的には同じ業界(公務員)の中で、自治体は違っても課題はどの職場にも共通している要素が多いので、普遍的な部分をテーマに設定して可能な限り共通言語を見出してわかりやすいテーマで議論するように心がけています。

〇毎回、初参加の方がいる
50回を数えますが、ほぼ毎回初めてご参加いただける方がいらっしゃいます。初参加の方がいなかった回は数えるぐらいです。これはとても価値のあることだと実感しています。ご参加いただいた方が職場の方や同業でお知り合いの方にお薦めいただき、オンラインの普及も相まって全国から多くの方にご参加いただいています。

Open Innovation Biotope "Cue"が提供する共創空間
公務員人材開発研究会はCueなしではここまで継続できませんでした。名古屋駅前という好立地でワクワクする空間。アクセス性の良さもありますが、会場には県内からは豊田市など名古屋からは少し距離のある自治体の方も多く参加され、県外は岐阜県、三重県からも平日の夜にも関わらずご来場されていることに「場のちから」の価値をとても感じています。創造が膨らむこの空間で、課題に向き合い、闊達な意見交換ができることはほかの場所では生み出すことができなかったことでしょう。(写真は2019年9月開催第25回の様子。)

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Open Innovation Biotope “Cue”で生まれるワクワクは職場の課題解決に繋がっている。

〇変化に対応することができた価値
感染症の影響から、2020年の2月以降は会場のCueも使用できない時期がしばらく続きました。当時の私はZoomを使用したことがなく、不慣れな状態でしたが、サポートもいただき、1度は中止を挟みましたが、1か月で活動を再開することができました。(直前で購入していたSurfacegoが大活躍してくれました。保護フィルムをカメラ部分を取りはずしを忘れていて、画面が曇っていた話は今でもよく語っていただいていますw)
このオンライン開催は、結果として全国の自治体職員の方の参加につながりました。同時期にオンライン市役所が立ち上がり、公人研に参加されている方がオンライン市役所で公人研を広めていただいたこともあると思います。
そして、今ではCueとオンラインを結び、ハイブリッドで開催することが定着してきました。オンラインのみの開催と比べるとやはりハイブリッドで開催したときのほうが創造力が広がることを実感しています。Cueで生まれる価値をオンラインを通じて全国に広げていきたいという想いと、ハイブリッドが新たな価値創造につなげることを公人研の活動を通じて実践していきたいと思っています。

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Cueとオンラインのハイブリッド開催が定着してきました。
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50回記念の集合写真

〇人と人が紡ぎ繋げる価値
「継続していることの価値」には、さまざまな価値があることを改めて感じました。そして、その価値は、全て参加者をはじめとした公人研に関わっていただいている「人」であります。
人と人が紡ぎ繋げる価値。それは、私が直接目に触れることのないところで生まれています。

〇大事なことは、参加者、関係者ひとりひとりの中に生まれる価値
そして、最も大事な価値は、ご参加いただいているお一人おひとりの中に価値が生まれていることを常に願い、意識しています。公人研で大事なことは、学ぶだけでなく現場での実践に繋げることです。現場の課題は参加者個人が直面していること。共感やアドバイス、できることの協力はできても、実践するのは自分自身であり、そこで得られる価値はお一人おひとりの中にあります。その個々の価値の充実が、さらに職場や関わる人々の価値創造に繋がると思っています。
50回の中では、実践レポートとして公人研の学びからの実践から変化した価値、生み出された価値をお話いただく機会もあります。学びの実践が生み出す価値を共有することで、さらなる価値創造につながると感じています。


今回の振り返りから、あらためて継続の価値を認識することができました。機会があれば皆様が感じている価値をどこかでお聞きしたいなと思います。

この価値を忘れることなく大切にして、これからも継続していきたいと思います。

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