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目的・目標・ビジョンの使い分け

以前に書いたチームビルディングの養成講座で学んでいる2回目のお話です。前回は人材力の話でしたが、今回は「組織力」の話です。

前回は個人の強みを活かすということを書きましたが、個人がそれぞれに強みを活かすのはいいのですが、それぞれが勝手にやっていては成果は上がりません。社員が同じ方向を向いてそれぞれの強みを活かす必要があります。

そのために必要なルールであったり、目標、仕組み、ビジョン、ゴールなどが組織力にあたります。

意外とわかっていない言葉の意味

私も以前は意識せずに適当に使っていたのですが、目的と目標、そしてビジョン(ゴール)の違いはどう説明できますか?
ここが曖昧だと、上司と部下の間で見ているものがズレてきます。

例えば「5kg痩せる」は目的でしょうか、目標でしょうか。

→目標です。それでは目的はと聞かれたらどうなるか、それは人によって違います。
・健康のため
・医者に怒られたから
・モテたいから  などなど・・・

「健康でいたいから、5kg痩せる」
こういう使い方になれば、5kg痩せるためのやり方を考えれば良いわけです。

本来の位置づけは

上記の例からもわかるように、本来は目的→目標の順番となります。

目的達成のための手段としての目標となるわけです。
目的(何のために)ー目標(何をする)の連鎖の中に位置づけられます。

会社に置き換えると、会社全体で達成したいことがあります。その達成するために各部で役割があり、目標が与えられます。この目標を達成することが各部の目的になります。各部の部長さんたちはその目標達成のために、それぞれの部下に目標を下ろします。

ここで大事なのは、目標(何をする)何をするかを、完成された姿、つまりどうなったらゴールなのかを全員に見える(頭で考えてわかる)ようにすることです。これがビジョンになります。

ですから言葉で伝えることはもちろん必要ですが、伝えただけでは全員がビジョンとして理解できているかどうかはわからないのです。どうなったらゴールなのか共有することが上司の最大の仕事と言っても良いかもしれません。

このビジョン(ゴール)が理解できていれば、あとはそこに到達するためのやり方は個々の得意な方法でやれば良いのです。これが前回の強みを活かすということです。上司の得意なやり方を指示してしまうと部下は言われたことしかやらなくなってしまいます。自分で考えて行動できる部下を育てたい場合は、この目的・目標(ゴール)とビジョンをしっかり部下と共有することが必要になっていきます。

上司と部下でビジョンが一致しない

とは言うものの、立場の違う人が「ビジョンが一致しない」とはよく聞く話です。
これはビジョンが一致しないのではなく、立場によって見ている範囲の大きさが全く違うので、ビジョンの解析度が違うのです。

上の立場の人は多くの人に伝える必要があるので、言葉が抽象的になります。それを下にどんどん下ろす際は、範囲が狭くなっていきます。そうすると言っていることがかなり具体的になってきて、より「やり方」に近いものになっていきます。

だから、表面上の言葉は違うかもしれませんが、その時は部下の言っていることは「何のためにやっているのか」を確認して、それはその上の目標とどこがつながっているか、更に会社の最終的な目的とつながっている(その中の一部である)ことがわかれば、ビジョンは共有されていることになります。

部下は自分のやっていることが達成したら、会社全体の中でこういう部分に貢献できているということがわかれば、自分でどうやって役に立とうとか考えていくことになります。

部下を預かっている上司の方にはここを意識してほしいと考えています。

どうやってこれを学ぶ?

言葉で言うのは簡単なんですが、普段仕事に負われているとなかなかそこに気づきません。私たちはこの大事なことを、体感ゲームをしてもらってまずは自分の普段の様子に気づいてもらいます。その後にこれらの話をすると重要だということに気づいてもらえます。

会社で研修などで実施しても、みなさん「う~~~~ん」と唸ります。
(私は以前に新任管理職研修で取り入れたら、管理職よりも社長が食いついたという笑えない?こともありました)

今回のパートのゲームは私たちの中では「神ゲーム」と呼ばれていて、何度やっても学びが深まります。
ゲームをサポートしながら、学んだことをあらためて文字にしてみたのですが伝わったかなぁ~~。つたない文章はおおめに見てやってください(笑)

ゲームが気になる人はお気軽にお声がけください。きっと大事なことに気づきます!

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