見出し画像

荒らしは、嵐だったが、荒らしではなかった

皆さんはMouMaというアプリをご存知だろうか。

こんな商品あったら良いな、という妄想を商品として19文字で言語化し、売値をつけて売ったり、買ったりできるサービスである。仮想通貨のやりとりなので、ノーリスクで、ただただ妄想を自由に出品し、また自由に買うことができる。
例えば、トイレに一瞬で辿り着けるボタン500円、など。
また購入した商品であれば、その出品者がどんな人かプロフィールを見ることができる。(Twitterを載せる人もいて、そこで繋がる人も。)

noteから、辿りついたので、気になる方はぜひ検索してみてほしい。

小さい頃から、こんなものあったら良いな、など妄想が大好きだった私には、こんなのあったら良いと思ってたー!という本当に理想のアプリで、ワクワクしながら私は日々MouMaを楽しんでいた。


でもそんな日々は長く続かなかった。

MouMaに荒らしが現れた。
〜ドラクエの「目の前にモンスターが現れた...!」風で〜


(※ 私は、この人を悪く思う気持ちは全くないし、批判する気持ちで、ここに書くのではない。自分の学びになって、何だか嬉しかったので、感謝と、自分への覚え書きとしてここに書く事にした。)


人によって荒らしの認識は変わると思うが、明らかに商品ではないもの、ただの言葉がそこには並んでいて、少なくともMouMaの主旨とはズレると感じたし、私は荒らしだと思った。

そこからのMouMaは、しばらく商品がチャットのようになり、荒らしをいなすような言葉が並んだり、ただ商品をひたすら並べて流そうとする人がいたりした。きっと、皆何かしらしようと考えたんだと思う。


そして、私はというと、見るのが嫌になってしまって、少し見るのをやめた。


私は、昔から傍観者。

例えば、チャットで荒らしが出た時は、関わらない主義。攻撃されたら嫌だから、逃げる。

学生の時、周りでいじめが起こった時は、いじめに加担はしないけれど、いじめっ子に立ち向かうことはしなかった。

だから今回も最初は何もしなかった。
でも、この前、久しぶりに開いてみたら、また荒らしが出ていて、商品欄がただの言葉になっていた。


何回も私の前に出てくるってことは、何か考え方変えてみた方がよいのかも...。

ちょっと考え方を変えてみた。


この人、もしかして元気ないんじゃないか?


私は、そうやって考えてみた。だって、よくその言葉を見たら、申し訳ない気持ちも伝わってくるし。それでも何かを吐き出したくて、表現してるってことは、悪いことって分かってるけど、余裕がなくて、誰かに助けを求めてるんじゃないか。


そう思った。


そして、そこからは、その人がどうやったら元気になるかを考えていた。


少し前まで、その人が嫌だなあと思っていたのに不思議である。

そして、私が考えた作戦は、

作戦1.その人の商品を買って、Twitterが書いてあったら個別に連絡してみる?元気出して!とか

→ルール違反だと分かって、吐いてるんだからきっと、Twitterは載せてないだろう。しかも私が買うことは、この場でその行為を、容認する事になる気がするし、MouMaのグループにとっても良くないよな、やめとこう。

作戦2.私も言葉の商品でメッセージを送ってみる

→上記と同じ、自分が嫌だと思うことと、同じ行為をしても意味ないよね。



そこで私が考えたのは、19文字で、その人に向けた元気が出るエール商品を出品する事であった。

頑張って考えたのは二つ。19文字って奥が深い。

元気を出して!あなたに贈る言葉

そして、私はお笑いを見ると、ストレスが吹っ飛ぶので

あなたを笑顔にする渾身のギャグ

ギャグ線自信ないし、大丈夫かなと思ったのはここだけの話...。いや私がギャグ作るわけじゃないよ、と後から冷静になり、出品に至った。



どうか”あなた”に届いて欲しい。

そう思って出品した。


そのあとTwitterにも買って見てくれたらと思い、人生何とでもなるよ!とメッセージを載せてみたが、それは、相手のためにも自分のためにも何かやりすぎというか、違う気がして、消した。



そして、今日見たら、、、



商品が売れていた。しかも私があの日、”荒らし”と感じた言葉も消されていた。


グッときた。なんかこんなに嬉しいことはなかった。


買ってくれたのが、その人だったかどうかは分からない。


でも、私が”あなた”を元気にしたいと思って勇気を出して差し出した優しさを、誰かが受け取ってくれた、そんな気がした。


買ってくれた誰か、受け取ってくれて、本当にありがとう。


ここまで書いて、実はこれ私が勝手に想像して、1人で奮闘していただけで、御本人含め、周りも何も思ってなかったら、ごめんと思った。
物の見方って人それぞれなので。ただただ楽しんでただけなのかも、と思ったりもする。


でも、私は今回の件で、自分の物の見方は変えられることを学んだ。そして、見方を変えた世界は、なんだか優しく見えた。


だから、MouMaは自分とも向き合える奥深いサービスだな、と改めて勉強になった。


作ってくれた方、サービスに参加して創ってくださってる皆さまありがとう。


これからも、楽しみたいなー!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?