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気になっていた「温泉観光実践士養成講座」にオンラインで参加した話【2023.1】

ここ一週間ほど大寒波の影響で各地とても寒いですね。今年に入ってから家族で毎週都内の日帰り温泉に出かけています。
ただ温泉に浸かってホッとするだけで充分幸せなのですが、せっかくならもっと温泉について知って楽しみたいなと思うのが私が温泉関係の講座を受けたくなる動機です。

3年前に熱海で「温泉観光士養成講座」に参加して以来の温泉に関する講座参加。
存在はかなり前から知っていたものの、特に息子が生まれてからは週末2日の趣味の講座参加はハードルが高く、温泉観光士と重なる印象もあったのでこちらまでは手を出さずにいました。

それが今年のお正月、体調不良でゆっくり過ごしていた時にオンラインで受講できるというのを発見し、それなら参加してみようと申し込んだのでした。

↓ 温泉観光士養成講座について書いたnoteはこちら

そもそも「温泉観光実践士」ってなんだ?

この講座を主催しているのは、2015年に設立された温泉観光実践士協会という団体で、元々は大阪観光大学温泉愛好会が実施していたものの運営を引き継いで開催しているよう。
資格自体は2009年にスタートし「温泉の正しい理解、温泉観光地の活性化に関する人材の育成」を目的としているそう。
1日4コマ、2日間で計8コマの講義を受けると「温泉観光実践士」の認定証が発行されます。
認定回数で「温泉観光管理士(3回受講)」「温泉観光診断士(5回受講)」「温泉観光管理診断士(7回受講)」「温泉観光永世診断士(10回受講)」となる模様。

「温泉観光士」?「温泉観光実践士」?2つの資格何が違うの??

ただの温泉好きな私からすると「温泉観光士」と「温泉観光実践士」って何が違うんだろう?と存在を知ったときから思っていたのですが、違いは①運営団体②開催頻度③受講後の試験の有無 あたりでしょうか。

①運営している団体の違い

「温泉観光士」は日本温泉地域学会という学会が主催していてアカデミックの内容を噛み砕いた印象で、「温泉観光実践士」は大学の先生と旅行会社など含めた団体が主催しているというところが違いです。
認定回数で別に名前がつく仕組みなど「温泉観光実践士」の方が商業的な印象があります。

②開催頻度

「温泉観光士」はだいたい年に1回開催くらいのペースで、これまでに草津温泉で16回(2019年9月以降開催されていない)熱海温泉で5回開催されてきたようです。
ここ数年は新型コロナの影響で私が参加した2020年2月熱海での開催後、2年半開催できず2022年の秋に久しぶりに三鷹にある杏林大学で開催できたようです。

「温泉観光実践士」はこれまでに31回開催されていて、だいたい年3回ペースで開催されているよう。
2022年は2月に大分、6月和歌山、11月東京で開催され、今年も2月に大分、7月に和歌山、11月に東京で開催予定です。
温泉地で日中講義聞いて、夕方以降に反芻しながら温泉入るのもいいなと思いつつ、なかなか今は難しいんだよなぁ。

③受講後の試験の有無

「温泉観光士」は9コマの講義を受けた後、講義内容のペーパーテストを受けてその結果で資格認定がありました。
「温泉観光実践士」は8コマの講義を受けられれば資格認定があります。

このあたりを考えると開催頻度含め参加しやすいのは「温泉観光実践士」、大学の講義っぽいのが「温泉観光士」なのかな〜と感じています。

オンラインの講座、どんな感じ?

オンライン講座は2022年11月に東京開催された内容を期間限定で特設サイトにアクセスすると視聴ができるというものでした。
全体としては以下の方々がお話されていて、視聴すると完了マークがつき、8コマ視聴をおえてアンケートを提出しないと認定はされないという仕組みでした。

大波 英幸 株式会社厚生工学研究所 代表
      法政大学兼任講師
      『ORP入門~還元系の温泉とは~』
小林千加史 大田浴場連合会 事務局長/改正湯 代表
      『東京・大田の銭湯について』
小堀 貴亮 杏林大学 教授/日本温泉協会学術部委員
      『現代版湯治場再考』
小松 歩  株式会社バスクリン/ユグチスト
      『温泉施設の「湯口」の魅力と可能性』
崎本 武志 日本国際観光学会 会長
      江戸川大学 教授
      『温泉と旅行企画』
遠間 和広 温泉ソムリエ協会 家元
      『温泉ソムリエ誕生秘話に見る!
          地域活性化のための伝え方!』
野口 洋平 杏林大学 准教授/東京都観光まちづくりアドバイザー
      『東京観光と温泉』
山下 太郎 温泉総選挙総合プロデューサー/社会企業家
      株式会社ジャパンデザイン 代表取締役
      『新しい温泉地と温泉宿.ホテルの形』
      〜官民連携でみんながWINな仕組みへ〜

次回からぜひ使いたい「中の人」が教えてくれた話

利用者にも施設にもうれしい、今日から実践したいポイント

東京・大田区にある改正湯の小林代表から元番頭の風呂デューサー 毎川直也さんに話が振られ、「中の人」目線で入浴所作の話は興味深かったです。
その話を受けて、温泉ソムリエ家元の遠間和弘さんが利用者のメリットと合わせた伝え方にされていたのですが、ここは私も聞いてから日帰り温泉に行く時意識しています〜。

①すぐ熱いお湯が出るのは、他のお客さんが使っている列のシャワー

ディスタンスを取りたい心理がある昨今ではありますが、すぐ熱いお湯が出るシャワーは他のお客さんが使っている列。
お客さんはすぐ熱いお湯を使えるし、施設からすると水道代の節約にもなる両者にハッピーなことでした。

②お風呂からあがる時はタオルで拭いてからあがると湯冷めしない

これ自体は前からやってることですが、お風呂からあがる時にタオルで全身拭いてからあがると湯冷めしにくくなります。
今回知った施設側の事情でいうと、ビシャビシャの足拭きタオルは頻繁に交換しないと雑巾みたいな嫌なにおいの原因になるそう。嫌なにおいは利用する側からしても避けたいものだし、湯冷めしにくくなるなら拭いてあがるほうがいいですよね〜。

利用者、施設の上下なくどちらにとっても嬉しい、そんな伝え方を私も心がけたいな〜。

「湯口(ゆぐち)」って何?偏愛はやっぱりいいな〜

(株)バスクリンに勤めながら、ユグチストとして温泉愛を語られていたのが小松歩さん。

湯口とは温泉が浴槽に注がれる湧き出る口のこと。
元々は交通事故に遭われた後、湯治をしたことをきっかけに鮮度の高い湯口に着目されたとのことでしたが、温泉湧出物質が付着して芸術的になった湯口を偏愛する方でした〜。
お話を聞いてから、湯口に注目するようになりました!

3年前に温泉観光士を受講してから、この3年で観光業界を取り巻く厳し環境変化があったことで旅行業界関係者も多く参加しているであろう講義の内容も別の業界にいる私にとっては気づきの多いものでした。

ただ温泉に浸かるだけで充分リラックスできるし、幸せなんですが知識を持つとより楽しめる気がするので今回久しぶりに講座を聞けて良かったです。

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