〔つかる〕映画「湯道」を見て懐かしく思い出す(3月27日月)
「つかる」という言葉が一番ふさわしい場所は、湯船だと思う。
温かいお湯につかっていると、心からほっこりする。
映画「湯道」は、親が残した銭湯を切り盛りする兄弟、その銭湯に通う人たちの物語。太秦の松竹撮影所に、追いだきもできる銭湯のセットを建てたそう。
登場する人たちが入浴しているとき、穏やかな、幸せそうな顔をしているので、こっちまで同じ気持ちになる。
「湯道」と言うだけあって、湯の道を極める家元が、その儀式を行うシーンがあった。窪田正孝演じる次期家元のしぐさが、誇張的でおもしろかった。
銭湯のお客さん役の天童よしみとクリスハートが「上を向いて歩こう」をハモるシーン、さすがに素敵な歌声で、やさしい感情を歌で包み込んでいた。
私も幼少の頃は近所の銭湯に通っていて、広々とした浴槽につかっていたこと、ときどきはフルーツ牛乳を飲んでくつろいでいたこと、映画を見ながら思い出して、タイムスリップした。
今はスイッチ一つでお風呂が沸いて、とっても便利になったけれど、半世紀ほど前の祖父母の家は五右衛門風呂で、おばあちゃんが薪を燃やして、お湯を温めてくれた。
これからも、たっぷり、つかりたい。
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