心臓ペースメーカー(10月30日水)
76歳の叔父が、心臓にペースメーカーを入れる手術を受けた。
それから3か月ほどたち、会うことになった。以前と変わりなく、元気な足どりだった。
ペースメーカーについて、叔父はたくさんしゃべった。
電子機器があふれている生活空間で、注意しないといけないものが結構あって、特に磁気を含むものは危険らしい。
炊飯器の蓋を開けると、びびっと来るので、触れない、触ってはいけない。
ぴっと鳴る電車の自動改札機は通らないで、駅員さんに乗車券を見せる。
スマホでの電話は右耳で聞かないといけない。
左胸に埋め込まれているペースメーカーの信号は、スマホを通じて病院へ送られるようで、数値が正常範囲を超えると、知らせが来るらしい。いつも見守られていて安心なのか、見張られていて窮屈なのか。窮屈でも健康なほうがいいよねと、しゃべり続ける。
しゃべるのも体力が要ると思うけど、それだけでは危険信号は送られないようで、話し好きの叔父は元気よくしゃべり続けた。
これから心臓ペースメーカーと一緒に生活していくのに、どんなことが良いのか悪いのか、研究中。
手術をして、最初はやっぱり落ち込んでいたけれど、ちょっと時間がたったところで、私にはいつもの叔父さんに戻ったように見えて、ほっとした。