5〜6月苦しいクラスと向き合うこと#小学校の先生


こんにちは。なほかと申します。
日々戦っている皆さん、本当にお疲れ様です。


「5月病」とはよく言ったもので。

この頃から、自分自身にも子どもたちも一度落ち着きがなくなり、特に若手の先生には負担のある時期に突入していく方も多いのではないでしょうか。

春運動会がある方は特に、この後6月いっぱいまで苦しいことが予想されます。
中堅に差し掛かる世代に入る私自身も、毎年悩まされるシーズンです。

そこで、先生方や子どもが「しんどい」を感じる理由と私なりの乗り越え方を考えてみました。

しんどくなっている流れは主に3つ。‘

1 新学期の緊張が解け、よくも悪くも「慣れ」てくる
2 疲れが溜まって、大人も子どもも余裕がなくなる
3 行事が落ち着いて、学習につまづきを感じ始める

4月は大人も子どもも、無意識に肩に力が入るものです。
新しい先生、友達、教室(環境の変化)、「お兄さん・お姉さん」という意識など…
できるだけ自分をよく見せようと背伸びをする時期でしょう。

しかし、頑張り続けるのは1ヶ月が限界です。
子どもたちは4月の様子から、先生は「どこまでなら見逃してくれるのか」を観察し、グレーゾーンを探し始めていきます。
先生も同じく疲れているので、セーフとアウトのグレーゾーンが広くなっていきがちです。

そうなると、
①「この先生はゆるい」「評価してくれない。頑張ってもムダではないか?」とネガティブな言動が増える。
②不安やだらけという雰囲気がクラスの中で広がっていく。
③クラスがガタつき始め、子どもも大人もより大きな負担が強いられる。
という悪循環が生じていきます。

そして、行事やクラスの決め事が終わり、学習の進度が速くなっていきます。
運動会練習で疲れている中でも、学習は止めることができません。

前年度の引き継ぎを受けていても、学習を苦手とする児童全員のフォローをすることは難しいものです。
結果、学習を理解している児童は「つまらない」、つまづきがちな児童は「分からなくて苦しい」授業が増えます。
教材研究をしようにも、こちらの余裕もありません。特に若手の方は準備や引き出しのストックが尽き、苦しくなっていきます。


それを乗り越えていくために私が実践していることは3つ。

1 ルール化できるものはして、考えなくても動けるようにしておく
2 叱る理由を明確にして、諭す
3 授業の中で、子どもが選択できる活動を増やす

まず、ルールについてです。
疲れて頭が働かないのなら、何も考えなくても動けるような仕組み作りが必要です。
・子どもの動線上に手順や当番表を貼る。
・係や当番活動の時間をスキマ時間に多めに入れて、時間を作る。
・行動の手前に、ひとつ前向きな声かけをする。
「いい加減にしなさい!」という前に、「どうしたら当たり前に動けるか」を考えて提案していきます。

ここでできないと、ついつい声を荒げたくなる日もあります。
ここで2つ目です。
私は眉を吊り上げる前に、まずは静かに諭す時間をこまめに作るようにしています。
帰りの会で、良かったところと明日の課題を。朝の会で、昨日の課題の振り返り。
1日ひとつを繰り返せば、それが褒めポイントにつながります。
怒ることは、大人も疲れてしまいますし、怒鳴り声を聞きたい人はいません。
いざという時にとっておきたいものです。

最後に、授業時間でできることです。
生活・算数・社会などで、自分で調べる・解く時間を多めに確保します。
早めに終わった子は自分で丸つけや、選べる課題を準備しておくと、「自分のペースで決め、学習が進められる」ことに安心感を得ることができます。読書もOK。
その間につまづいている子や不安になっている子を見つけ、助け合ったり、教師が支援したりできる時間を確実に確保することができます。
当たり前のことですが、いわゆるこの「自由時間」を意識して1日1〜2時間分の授業時間に組み込めるように組み立てることが大切だと思います。

色々長く書きましたが、要は
・頑張ってやること→当たり前にできることに
・自分でやることを選べる自由タイムを意識して取り入れる
ことを意識しながら1週間を組み立てることが、お互いの安定につながります。

私は正直なので、「今日、正直疲れているんだよね。みんなもそうだよね。お疲れさま」「…宿題、今やっちゃう?」などと、ユルさを出すこともあります。

先生も、子どもも、人間です。
少しずつ関係を結びながら、自分や子どものより良い距離感を作っていきましょう。

長くなりました。最後まで辿り着いてくださったこと、感謝します。
日々頑張る皆さんが力を抜いて、少しでも気が楽になりますように。

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