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この瞬間が作品になる、外の目が教えてくれること...先週のDearMedia Newsletter [2019.11.18〜11.22]

こんにちは、ディアメディアの味岡です。

ディアメディアでは、私が毎朝目にしている約1,000記事の中から、「ちょっと気になる情報」「最近話題のニュース」「面白いできごと」をピックアップして毎朝お届けしています。

先週のニュースレターでは、
・テクノロジーの力で生まれた新しい概念のコミュニケーションについて
・日本の清潔さの根元について
・とある理由で大絶賛されているPodcast番組について
・違和感が与える影響について
・美の基準について
お届けしました。

そのDearMedia Newsletterの一部をご紹介します。

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この瞬間が作品になる

広報やPRの仕事は、大きく分類すると戦略(企画)、発信、コミュニケーション、分析の4つのカテゴリに分類できます。

それぞれにおいて日々新しい手法や考え方、上手く行ったやり方などが更新されていますが、久しぶりにテクノロジーの力で新しい概念のコミュニケーションが生まれたなと感じたニュースをご紹介します。

▼ピックアップニュース

YoutubeやFacebook、Instagramのライブ配信機能を使って発信を始めてみませんかという内容です。

ライブ配信には動画配信以上にメリットがあるとこの記事では書かれています。

(1)視聴者との距離が近い
(2)視聴者との共有時間が長い
(3)商品・サービスの魅力をリアルに伝えられる
(4)台本いらずで、視聴者からの要望にすぐに応えられる
(5)最新情報をリアルタイムで伝えられる
(6)編集作業なし。コンテンツづくりに時間を取られない
(7)初心者でもすぐに始められる


簡単にまとめると、(1)~(5)については、「双方向コミュニケーション」が可能になった結果生まれるメリットです。
(6)と(7)については、ドキュメンタリー番組より生放送番組の方が予算がかからないのと同じ理屈です。

私はこの「双方向コミュニケーション」が「1対多」で可能になったという部分が、テクノロジーが関係性を大きく変えた部分だと思います。

情報を一方通行で届けるのではなく、インタラクティブにコンテンツを変えていき、番組を一緒に創っている感覚は、これまでのどんなメディアでもできなかった体験です。

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外の目が教えてくれること

BBCニュースのトラベルシリーズは、その独自の切り取り方が大好きでよく読んでいるのですが、その中に、「なぜ日本は清潔なのか」という記事があったので、ご紹介します。

「どうやって」清潔なのかという記事はよく見ますが、「なぜ」清潔なのか——
日本人の皆さんは答えられますか?

▼ピックアップニュース

海外からの日本に対するイメージが「お金持ち」から「清潔」に変わったのは、15年くらい前からな気がします。

海外からの観光客は、日本はゴミ箱も清掃車も見当たらないのになぜ街にゴミが落ちてないのか?と不思議がります。
学校では掃除の時間があり、ショップ店員さんは店舗の周りを清掃します。
細菌やウィルスが飛散しないように、乾燥する季節になると多くの人が毎日マスクを着用します。

記事の中では、この清潔さは仏教の禅の精神から来る、「掃除や料理などの毎日の仕事は精神的な運動で、瞑想と同じ」という考え方に基づいているのではと述べられています。

しかし、他の仏教の国は日本ほど清潔ではありません。
その理由として、仏教が来るもっと前から根付いていた神道の影響があると言います。 

西洋では、清潔さは信仰心の隣にありますが、神道では、清潔さが信仰心です。
これは”ケガレ”のコンセプトが神道の主な考え方となっているからです。

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つまらなすぎて大人気

「最後まで聞けたことがありません!」
「声のトーンも話の内容も、すばらしく、つまらない。」
と大絶賛されているPodcast番組があります。

その番組名は「Sleep with me」。
不眠に悩む人々の間で、つまらなすぎてとにかく良く眠れると大好評の番組です。

▼ピックアップニュース

コンテンツ産業においては、これまでも自然環境音やリラックス音楽、瞑想やヨガ、簡単なストレッチなど多くの不眠解消のためのコンテンツが提供されてきました。

「Sleep with me」ホストの”スクーター”氏はご自身も長い間不眠に悩んできた人物。
小学生の頃から不眠でしたが、大学生の時に面白くないコメディラジオ番組を聞いてみたら不思議とリラックスして気がついたら眠れたという経験があるそう。

そんな経験から、Podcastを始めたときに「リスナーの感情を一切刺激しない」「リスナーの関心を引かない」ことをルールに、実話とも創作話ともつかないような、とりとめもオチもない話を1エピソード60分ほど話しています。

「蜘蛛」「蛇」「飛行機」「お金」などの刺激的な言葉は使わず、声に抑揚もなく、話すスピードも一定で、登場人物の感情の起伏が見えにくくシリアスさも皆無なエピソードを2013年からすでに800以上も配信してきました。

例えば『ゲーム・オブ・スローンズ』というドラマチックで刺激が強い番組について話をしているシリーズでも誰かが殺したり、裏切ったり、激しめの濡れ場があったりする場面を以下のように話されてます。

・・・以下、省略・・・

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2割の違和感

おそらく世界で最もよく使われており、2007年にはニューヨーク近代美術館で誕生50周年を祝う記念展覧会が開かれたフォント、Helvetica。

そのHelveticaのカーニング(文字間の距離)にだけ手を加え、“邪悪”にしたフォント「Hellvetica」が公開されました。

「Hellvetica」で書かれた文章はなんだか落ち着かず、整然さや秩序がなくなると、人はこんなにも不安を感じるのかと驚きます。

▼ピックアップニュース

「Hellvetica」のサイト: https://hellveticafont.com/

ニューヨークで広告代理店に勤めるザック・ロイフさんが、職場のハロウィンパーティのテーマだった「Hellvetica」という言葉を現実にしてしまった、という経緯で生まれたこのフォント。
全角と半角をまぜたような、雑誌の文字を切り取って作った脅迫文のような 不完全で狂気を感じさせるものに仕上がっています。

デザインの世界でカーニングは「いかに違和感を感じさせないか」の点において語られることが多いようです。

例えば「IoT」という並び。
 (見ているフォントにもよるかもしれませんが) Iとoの間、oとTの間を比べると、Iとoの間の方が狭く見えます。
これを画像にするときなどは、カーニングで揃っているように見せる、というわけです。

「Hellvetica」はこの手法を逆手に取って、不安感を煽ることに成功しています。

デザインについて本格的に勉強したことのない私はそもそもフォントによって、なぜこんなに印象が変わるのか、とても不思議です。

丸系のフォントはポップな印象ですし、明朝系は堅苦しい印象を受けます。

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偏った美の基準

カーヴィーモデルのアシュリー・グラハムさんが、4人の女性とランジェリー姿の撮影をしている動画が話題になっています。
雑誌GLAMOURで2017年に撮影された企画動画をVOGUE japanが翻訳し、先日公開していました。

体型にコンプレックスを持つ4人の女性がカメラの前でランジェリー姿となり、どんどん美しく、自信が溢れてくる様子が本当に勇気づけられる動画です。

リプライにもたくさんコメントされているように、私も動画を見終わったとき泣いてしまいました。

▼ピックアップニュース

黒人のカロリーナ、白人のアナスタシア、傷跡を気にするケイトリン、摂食障害のアリッサ。

それぞれがどこかにコンプレックスを持っていますが、アシュリー・グラハムのリードによって徐々に自分の気持ちを話し、音楽に乗って踊り、ウォーキングやポージングのコツを聞きながら撮影は進みます。

摂食障害のアリッサは拒食症でいまも自分の身体が大嫌い。他人が思うよりも、自分がすごく太って見えています。
彼女は泣きながら、「一番苦しんだのは10年前。どうしても自分の身体が好きになれなかった」と、話してくれます。 

フォトレビューでは「これがキマってる!」「とても綺麗」と褒め合い、
ケイトリンは、「写真を見て自分の身体を好きになろうと思った」と晴れやかな表情に変わっていき、その過程そのものが奇跡のようです。

2015年、ドイツの調査会社が22か国15歳以上の男女27,000人以上を対象に、 自分の外見についてどう思っているか調査を行ったところ、日本は他国を圧倒的に引き離し、ダントツで自己評価が低い国でした。 

日本は、自分の外見について「fairly satisfied(比較的満足)」「completely satisfied(非常に満足)」を選んだ人の割合は、たったの26%。
1位のメキシコは、合わせて74%だったそうです。ちなみにアメリカは、 60%で第6位でした。

私達は皆、自分の欠点の研究者です。
チャームポイントよりも欠点に目が行き、そこを隠すことに熱心になりがちです。

アシュリー・グラハムは動画の中で「モデルの仕事は大変?」と聞かれた際、「はじめの頃戸惑ったのは、私の身体を批判する人たちが周りにいた事。指摘されて初めて悩んだの。自分を愛していても、他人に批判される。 "修正しよう"とかね。
今の社会は女性の体型に関する苦しみを取り上げないの。完璧な女性像ばかり見せているわ。」と答えます。

本当は「完璧な女性」なんてどこにもいないのに、標準値から外れている部分をからかわれたり、それを自ら見つけ出したりして、完璧ではない自分は美しくない、だから愛されない、なんて落ち込んだりします。

美しさと愛されることについて考える時、私はいつも西原理恵子さんが書いた一コマを思い出します。

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以上、先週のDearMedia Newsletterでした。

今週は、
・情熱が生み出した新しいビジネスのお話
・ソーシャルグッドな活動のお話
などについてお送りする予定です。

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