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モードの世界で:パリ ファッションウィーク


シャルル・ド・ゴール空港に私たちが降り立ったのは9月のことでした。

9月半ばから10月にかけては、春夏物の買い付けのために、世界中のバイヤーがパリに集まるシーズンです。さっそく新しい仕事に取りかかることになっていました。



懐かしいモダンデザインの空港で、懐かしいアナウンス♪を聞くと、ああ、パリに戻ってきたんだな。と感じます。バカンスシーズンも終わり、割と空いている空港内を見渡せば、カフェで立ち飲みしている人々は革ジャンやコットンのプルオーバーなどを着ていて、まだまだ暑い日本と違って、こちらは9月に入る頃にはもうすっかり秋の空気なのでした。

緯度でいうと北海道の樺太あたりに位置するパリ。春と秋が長く、その分、おしゃれにも幅があるのです。すごくおしゃれだけど、日本ではほんの短い時期しか出番のないアイテムがあるなあと〇〇〇でも感じていましたが、そういうアイテムが活躍するのがヨーロッパの春と秋なのでした。



私たちは友人の用意しておいてくれたアパルトマンに向かいました。友人は建築家の女性、アレクサンドリーヌ。〇〇〇での私の最初のミッションが、新店舗オープンに際して、内装を担当する彼女とともに京都に滞在し、最終的な内装の施工チェックや店舗のオープン当日から数日間に立ち会うことでした。彼女は私より少しだけ上の同世代。服はもちろん2人とも全身〇〇〇笑 私の仕事は主に彼女の通訳で、私たちはすぐに仲良くなりました。

思い返すと、京都店オープンのお仕事はとてもエキサイティングでした。
オープン前は親会社の内装部門の担当者(驚くことに実はつい最近、ここ八ヶ岳の近所でお見かけしたのです!)と打ち合わせをしたり、施工状況をチェックしたり、一緒に食事をし、自由時間には京都観光も一緒に楽しみました!寒い京都の2月なのに、私は皮のジャケットにストレッチパンツの出で立ち。若さってすごいですね。山の方の寺院に参拝した帰り道、暖を取ろうとお団子屋さんに入り、2人で熱い甘酒をいただいたことを彼女も私も今でもよく覚えています。

新しい販売スタッフの中に経験豊富なスタッフも入り、彼など営業担当者や社長も揃って準備を進め、オープンの日を迎えました。百貨店の中の店舗でした。その日の引き締まるような心地よい緊張感とみんなの新しいお店へのエネルギー、愛情?がまとまった時の集中した創造の感覚・・・うまく表現できませんが、とても印象的でした。こうして物事は生まれるのだと、思いました。



その後もメールでやり取りをしていたアレクサンドリーヌは、彼女が内装をデザインしたある物件がたまたま空いているということで、私たちが借りれるように手はずを整えておいてくれたのです。

アパルトマンに到着すると、ワンルームにキッチンとお風呂場がついていて、バルコニーもある、素敵なお部屋でした。特に印象的だったのは、クローゼットは天井からワイヤーで吊るされた1本の長いステンレスの棒だったことです。そこにハンガーがかかっていました。彼はそのことにとっても感心して気に入っていました。
今思うとまるでお店みたいです。フローリングも凝っていました。木製ですが、ポンピドーセンターの床と同じ作りという物で、細い木片を並べて正方形にして、向きを変えて並べてあり、普通の板と違いました。家具は全て白で、丸いテーブルと椅子、そして大きなクッションのようなリラックスのための椅子が2つと床に置かれたマットレス。それが全てでした。

さて、キッチンの小さな冷蔵庫を開けると、アレクサンドリーヌがチョコレートや小さなシャンパンを用意してくれていました。私たちはホッとして、パリの空の下、祝杯をあげました。


続く

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パリ最大の蚤の市、クリニャンクールで
もうすぐ登場する、ルルと。

トップ画像:Laslot 08-09 Winter シングルコート Olivia
古着からインスパイアされた、厚手メルトンの暖かいコート。

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