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モードの世界で:バイヤーのお仕事


世界中のバイヤーがパリに集まるファッションウィークの間には、有名なところではパリ・コレクションが開催されます。パリ中のあちこちの会場で、フランス語でデフィレ、つまりファッションショーが行われるのです。(〇〇〇でも、東京でデフィレを行いました。そのお話しもどこかでできたら良いです。)

ほとんどのメゾン(メーカー)は展示会を行います。日本では、各会社が社内でなどで個別に展示会を行うことが主流ですが、パリでは大規模な合同展に出展するのがメジャーです。なぜなら、限られた日数でたくさんのブランドのバイイングを行うバイヤーにとって、それが一番効率よく便利だからです。また、出展する側にとっても、横の繋がりができたり、色々と情報収集することができるメリットもあるのです。実際、営業担当だけではなく、デザイナー本人もブースにいて、積極的に商談に参加したり、他のメゾンのデザイナーと交流したりするのが印象的でした。

合同展はいくつかあり、お洋服や小物の雰囲気や価格帯など、方向性の近いもの同士が集められているので、バイヤーは自分の探したいものが探しやすく、うまくできているなあと感心します。



パリに着いた私たちは、まずあちこち巡りながら、彼にはメトロの使い方を把握してもらいました。パリのエリア(少し郊外も含む)では、メトロとバスの公共の乗り物が無制限で乗れるパスを購入するのが便利です。世田谷区と同じ広さのパリには地下鉄網が張り巡らされていて、駅と駅の間隔も狭く、どこにでも簡単に移動することができます。

ある日私たちは地下鉄の駅中に、名刺の自動制作機を見つけました。早速作ってみみました。彼の姓と私の姓を&に当たる et で繋げて...Sugita et Murayama 。これが私たちのユニット名、屋号になりました。名刺にはそのほかに、今にも飛びかかってきそうな黄色い虎の絵を選んで、その左上に配置しました。大のお気に入りの名刺が出来上がったのです! この後ずっとこの名刺を使って仕事をすることになります。


続く

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名刺は残念ながら今はありません。「虎」が忘れられなかった私は、自分の展示会DMに一度この絵を使いました。エリー・フォールというフランスの画家が東洋をイメージして描いたもの。ちょっと茶目っ気があると思いませんか?

トップ写真はLaslot 09-10 Winter フード付きコートSofia 紺色の厚手メルトン製
'70に母が着ていた大きなフードのついたタイトなコートの思い出に。





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