蓮始開(はすはじめてひらく)お茶会 ヌチグスイ*②
夏の夜明け、まだ暗闇が広がる水辺で、蓮のつぼみが微かな音ずれと共にゆっくりとほころぶ。まさに「蓮始開」。七月十日過ぎの七十二候のひとつだ。
蓮花は高貴である。色も形も芳しさも。花言葉までも「清らかな心」「神聖」。何事にもゆるめなわたくしには、まったくもって高嶺の花。
そんなことを考えていると、肩の凝らない喫茶去いかがと友人のお招きがあった。いそいそと出かけると、思いもよらない蓮のお饗し(ここ数年、おもてなしの言葉がなんだかイメージ低下しているが、裏もないのでこの言葉を使い