見出し画像

今からあなたを番号で呼びます#32 〜クレプトマニアのおばさま〜

ついに保釈に向けてのカウントダウンがはじまった。

あと15日!


がんばれ私。


最近は、めっきり手紙は書かなくなった。

待っても待ってもこない家族からの手紙。

弁護士は夫にも会う前に私のところへやってくる。
最近は、両親からの怒りの電話もなくなったそう、、

それは、よかった。




私はいま、フィリピン人とベトナム人と万引きおばさまと一緒に生活をしてストレスもなく平和に過ごしていた。



おばさまは、アトピーもちでアトピー用の薬と眠剤がないと寝れないらしく食後と寝る前には薬飲んだり、塗ったり忙しそう。

食事の時間が終われば、担当がおばさまのセットを持って柵前で待っていた。



ここの留置場では、眠剤を飲んでいる子が多い。
精神的に病んで寝れないこともあるし、私もはじめ留置に来たときに担当に眠剤も寝る前にだせるからって言われた。

大麻吸ったほうが寝れるのに。
怖いこと言うなって思ってた。



就寝前に点呼をして、布団をはじめて敷ける。

順番に並んで、手のひらをパーにして番号に返事をする点呼。

1日何回点呼やるんだよ、って思っていた。



日中にやる点呼は、警視庁の偉い人がやるらしいので女子留置の担当はバタバタ走り回り
私達には用意して〜って、チリ紙とハンカチ·居室にいれている本を目の前に置いて手のひらパーで待つ。


就寝点呼は女子留置の主任がやっている。
その前に、あちこちで眠剤飲ませてるからなかなか始まらない時もあって、柵に向かって番号順に座って待つことが多かった。


夜中でも担当は見回りをしているが、朝までもつチリ紙もっててね〜って、大量のチリ紙を就寝前の点呼待ちしている間に配る担当もいた。

( 2022年のニュースで、チリ紙を喉に詰まらせて留置場内で自殺した女性がいた。

ここから先は

1,642字

¥ 100

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?