キャディのアルバイトをしながら、スキルアップに励む名大のゴルファーたち——名大ゴルフ部
パリ五輪で松山英樹選手が日本人男子で初となる銅メダルを獲得して話題を集めた「ゴルフ」。名大ゴルフ部は2021年にプロゴルファーを輩出し今年度は約100人の部員が在籍するなど活発に活動しています。昨年の七大戦では結果が奮わず、今年はリベンジを掲げて日々練習に取り組んでいます。
上手くいかないから面白い? ゴルフの不思議な魅力
名大ゴルフ部には約100名の部員が所属。9割の部員が初心者なので、スタートラインが同じ仲間と一緒に上達できるのが人気の秘訣です。1年生の夏休みにはコースデビューして、大学在学中にスコア「100切り」を目指します。
主将の川村玖遠(くおん)さん(工学部3年)は「部員数が多いので、できるかぎり全員が楽しく快適にゴルフできるような環境が作れるよう心がけています」と、年4回の合宿や部内コンペを開くなどイベントを多数企画しています。
ゴルフはたくさん練習を重ねてコースデビューしても、うまくいかないことがほとんど。コースには練習場のように平らな場所はなく、ほんの少し足元が傾斜しているだけで空振りしてしまうこともあります。
部員の森孝信さん(工学部4年)は「ゴルフは“難しすぎる”ところが面白いです。どれだけ練習しても安心できないから、どんどんハマっていきます。だからこそ、思い通りのショットが打てたときや良いスコアで回れたときはめちゃくちゃうれしいです」と魅力を語ります。
活動する曜日は決められていないため、部員は授業の合間や授業後に山の上にあるゴルフ練習場で各自練習しています。ある程度打てるようになれば、1人で打ちっぱなしに行ったりスクールに通ったりして、それぞれが自分のペースでスキルアップに取り組んでいます。
ゴルフ場でアルバイトもできる!? 名大ゴルフ部のメリット
ゴルフクラブは高額で、ゴルフ場でのプレー料金や移動費など、何かとお金がかかります。しかし、先輩が残してくれたクラブを自由に使えるほか、ゴルフ部と提携しているゴルフ場「笹戸カントリークラブ(愛知県豊田市)」で、部員はいつでも無料でプレーできるとのこと。ここでキャディのアルバイトをすることもでき、アルバイトの前後に練習ラウンドも可能。「働きながらゴルフも上達できるのは最高です。日給も良いので、少し頑張ればクラブセットを揃えることもできます」(森さん)と、ゴルフに打ち込める条件が整っています。
今年の七大戦はエースと飛ばし屋の4年生コンビがチームを牽引
七大戦は、各大学から6名がエントリーして上位5名のスコア(打数)の合計で勝負を競います。昨年はまさかの最下位となった名大チーム。全員80台でまわったものの、上位に絡む選手が少なくスコアを伸ばしきれませんでした。
そんな昨年のリベンジに燃える名大チームのエースは北島健登さん(理学部4年)。正確なアイアンショットと安定したドライバーショットを武器にチームを引っ張ります。入学時は120を叩くほどでしたが、ゴルフ沼にどっぷり浸かり、現在のベストスコアはなんと「72」。同級生の森さんも「入学当初は僕の方がうまかったのに、あっという間に抜かされました」と、一気に成長を遂げました。
一方の森さんは“部内一の飛ばし屋”と呼ばれ、プロ並みの300ヤードを超す飛距離が武器。「飛距離は出ますが、OBも多いのが課題。OBを減らして70台で回りたい」と、目標を定めています。七大戦にかける想いは強く、入部して以来一番練習しているとのこと。「夏休みに入ってから毎日2時間は打ちっぱなしで練習して、週に3回はコースに出ています」と意気込んでいます。
今大会の会場となる「三好カントリー倶楽部(愛知県みよし市)」は、毎年プロの大会が開催されている名門コース。森さんは「距離が長いコースなので僕にとっては有利。プロのトーナメント前なのでグリーンが速くて難しそうですが、何とか攻略したい」と展望します。
4~8月にプレーした2ラウンド分のベストスコアで出場メンバーを決定しますが、今年は経験豊富な有望株、花村幸太郎さん(理学部1年)が1年生ながら早速メンバー入りするなど、優勝を目指せるチームに仕上がった名大ゴルフ部。悲願の優勝に期待がかかります。
▼▽▼七大戦についての紹介記事はこちら▼▽▼
<リンク>
・名古屋大学 公式ホームページ