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愛しい人は老いていく、そのときの帰省は叶わなくて

学生の頃、心理学の授業で人は一生をかけて発達していくのだと習った。

加齢に伴う心身の変化はネガティブなものが少なくない。足腰が悪くなる。目が見えなくなる。白髪が増えて、シワが増えて・・・老後の生活にしても不安を煽るような広告ばかりが目について、なんだか自分の老後を想像するのも嫌になる。


「発達は人間の生涯を通した心身の成長」


そう聞いたときネガティブなイメージが吹き飛んだ。

ああ、そうだった。

個人差はあるものの、人は生まれた時から死ぬことは決まっていてる。

知人が寝たきりの親戚をお見舞いにいったら拘縮が進んでいた。まるでお腹にいるときの赤ちゃんの姿、人は生まれた時と死ぬときは同じ姿をしているんだと言っていた。

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